温暖な気候の静岡県では、冬でも雪や凍結の心配をせずにハイキングが楽しめる。冬は空気が澄んでおり、遠くまで景色を見渡すことができるので、冠雪した美しい富士山を望める日が多い。

 今回はそんな「冬ハイキング×富士山」を楽しめる名所を紹介していこう。

■駿河湾と富士山を望む東海道の名所・薩埵峠

 静岡県清水区にある薩埵峠(さったとうげ)は、かつての東海道の由比宿と興津宿の間に位置する。

 古くから富士山を望む場所として有名で、歌川広重の描く東海道五十三次にも描かれているほど。峠からは駿河湾と国道1号線、東名高速道路と一緒に富士山を眺めることができる、静岡県内屈指の絶景ポイントだ。

薩埵峠の遊歩道へ続く道

 薩埵峠へはJR興津駅から徒歩45分ほどで行ける。駅から国道1号線沿いに進み、看板を頼りに歩くと薩埵峠へ続く遊歩道が見えてくる。ここを登って薩埵峠に向かう道中からも、みかん畑と駿河湾と富士山の絶景を楽しめる。ハイキングコースはよく整備されているので、スニーカーでも問題なく歩けそうだ。

遊歩道から望む富士山と駿河湾、そしてみかん畑

 天気の良い休日には多くの人がこのハイキングコースを楽しんでいる。古くから変わらない富士と駿河湾の絶景を楽しむハイキング。冬でも温暖な気候な静岡ではハイキング日和も多く、遠くまで景色が望めるので、一度訪れてみてほしい。

薩埵峠から望む富士山と駿河湾

 薩埵峠を越えると、旧由比宿へ続く道を歩く。宿場町の趣を残す由比の町は漁業でも有名。古い建造物が並ぶ街並みを歩きながら、時折港に止まる漁船を眺め、遠くに見える富士山を追いながらJR由比駅まで歩く。薩埵峠展望台からJR由比駅までは徒歩50分ほど。

由比の旧宿場町と富士山