■遭難結果をみてみると

山岳遭難発生状況、発生件数12件、遭難者数18名、死亡2名、負傷者3名、行方不明0名、無事救助12名『山梨県警発表、2021年11月26日~12月31日』

 18名の遭難者のうち、単独の登山者は4名、複数の登山者は14名であった。単独の登山者をみると、4名のうち2名は死亡(態様別は発病、その他)、1名重傷(転倒)1名無事救助(発病)となっている。単独の場合、もし重傷であれば、できることは、通報をしてその場で救助を待つこと。怪我をして野外で待っているとどんどん寒くなっていく。荒天や低温化であればなおさら、加温しなければ体温を平熱に保ち続けることはできない。装備は足りていますか?

ヘッドライトは登山の必須装備!

登山用ヘッドライト

 顕著だったのが、ヘッドライト不携帯で行動不能になり、救助された登山者が7名いた。いずれも複数登山で要害山2名、鳥ノ胸山3名、大菩薩嶺2名の3グループである。誰も持っていなかったことは残念だ。また、「必須装備を不携帯ということは登山届の提出もされていないのでは?」という予想どおり、3グループ共に登山届は出されていなかった。家族や友人を登山に誘う人は、誘った相手がヘッドライトを持っているか、確認してあげてほしい。誘った人が登山届を出すことは、もちろんだ。