年の瀬も押し詰まってきた。ここ数年増えている冬季ニジマス(キャッチ&リリース)釣り場。そのなかでも、「適度に難しくおもしろい!」と評判なのが「黄瀬川」だ。どうやら釣れる魚もハイクオリティらしい。

 オープンから3ヶ月近く経ち(追加放流されているものの)、かなり魚がスレているのを覚悟の上、腕試しに出かけてみた。

■「黄瀬川冬季キャッチ&リリース」とは

「大畑橋」より「五竜ノ滝」方面の眺め

 「黄瀬川」と聞いてすぐに川の場所が思い浮かぶ人は少ないかもしれないが、静岡県東部、富士山のすそ野、御殿場市を源とする狩野川水系最大の支流だ。管轄は、狩野川漁業協同組合(漁協)。

 冬季キャッチ&リリースの釣り場の期間は、11月1日〜翌2月28日。今季で2シーズン目となる新しい釣り場だ。最上流部は、静岡県の天然記念物にも指定されている景勝地「五竜の滝」で、富沢堰堤上流端までの区間の約700mがエリアだ。釣り方は、ルアーかフライフィッシング、テンカラとなる(エサ釣り不可)。

 放流魚はニジマスで大型の魚が多い。なんと70cmを越える超大物も放されている。魅力はサイズだけではない。時間をかけて養魚場でじっくり育てられたという魚たちは、ヒレも含め姿のいいものが多く、写真映えもバッチリ! SNSなどで自慢する投稿もよく見かける。

狩野川漁協:https://kanogawa-gyokyo.jimdofree.com/tsuri/kisegawa/

■良型・美形のニジマスにワクワクが止まらない!

透明度の高い流れ。写真だとわからないが、何匹かニジマスが見えていた

 夜明けと同時に河原に降りて釣りを始めた。晴れてはいるが、気温は低く身が引き締まる思いだ。けれど、富士の湧水を集めている恩恵か、水温は10℃を越えており、俄然期待は高まる!

 が、反応がない……。

 やがて日が高くなり、徐々に日差しが水中に届くようになってきた。水の中の様子が見える! 果たして、狙っていたところに魚はいた。しかも良型・美形のいい魚たち。釣り方に問題があるのだろうか? スレすぎて相手してもらえないのだろうか?

 そこでサイトフィッシングに切り替えることにした。「見える魚は釣れない」などと言われるが、そんな事はない。簡単には釣れないが、それを攻略することにこそ醍醐味がある。ふたたびワクワクしながら釣りを再開した。