大分県別府市にある「地獄」は入浴ではなく、観覧を目的とした温泉や源泉。別府市にはさまざまな特徴を持つ地獄が7つ存在し、なかでも海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄は国指定の名勝となっている。

 地獄周辺は入浴できる温泉も豊富で、寒くなる冬のシーズンにこそ訪れたい観光地だ。本記事では4つの名勝地獄の特徴とアクセスを紹介する。

■海地獄

周囲には温泉の香りが漂う

 海地獄は約1200年前に起きた、鶴見岳の噴火によってできた酸性の熱泉。硫酸鉄を多く含み、見た目は美しいコバルトブルーで、青い色合いから「海地獄」と名付けられた。入場料は大人(高校生以上)が400円、小人(小・中学生)が200円となっている。5箇所以上の地獄を回りたい人には、共通観覧券がおすすめだ。共通観覧券は7箇所全ての地獄が見学でき、大人2000円、小人1000円で販売されている。

 海地獄へのアクセスは車なら別府駅から約12分、路線バスはJR別府駅から海地獄前駅、もしくは鉄輪駅まで乗車し、下車後徒歩約1分。

■海地獄の温室では、植物の鑑賞も可能

<海地獄>睡蓮にのピンクと、イトトンボのブルーが美しい

 海地獄では温泉の熱を活用した温室で、植物の育成を行っている。温室では睡蓮のほか、大鬼蓮などの熱帯地域で育つ珍しい植物が鑑賞できる。