気がつけば9月も残りあとわずか。ここに来て残暑が厳しい日が続いていますね。京都の魅力を満喫できる“始発ハイク”プランです。いろんな意味でいいタイミングではありませんが、状況が落ち着いたら訪れたい、秋にもオススメ! 早朝ならではのコースです。

■京都の歴史と自然の魅力たっぷりのコース

 周囲を山に囲まれた盆地のため、夏の暑さと冬の寒さで知られる京都市。「京都一周トレイル」は、東山~北山~西山とつないで京都市街をぐるりと囲む、歴史と自然、風土の魅力に富んだ人気のトレイルコースです。今回は地下鉄駅からすぐにアクセスできる、東山コースの「大文字山」を巡るルートのセクションハイクをご紹介します。

地下鉄蹴上駅出口

 京都市営地下鉄の始発電車に乗り、「蹴上(けあげ)」駅に着いたのは5時半過ぎ。地上に出れば、今回のスタート地点となる「ねじりまんぽ」はすぐそこです。
「ねじりまんぽ」は、蹴上インクライン(琵琶湖疏水の高低差を解消するために設置された傾斜鉄道)の下をくぐる、歩行者用の小さなトンネル。その名が表すように、トンネルの内壁にはねじるような曲線を描いてレンガが組まれています。これはインクラインの重量に耐えるようにと採用された工法だそうです。

ねじりまんぽの“ねじれ”に吸い込まれそうな気持ちに

 市内の登山専門店で購入できる、京都一周トレイルのコースマップを手に、スタート地点やその先のルートを確認します。このトレイルの素晴らしい点は、このルートマップやルート上の各所に設置されている道標などが充実しているところ。道迷いを防ぎ、コース上の見どころを楽しむための配慮が行き届いています。

■いにしえの神様を感じながら

 ねじりまんぽをくぐり、道標の指示に従って蹴上インクラインの軌道跡を歩いて少し上がると、すぐに日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)に。京都最古の神社のひとつで、なんと創建は古墳時代!

 この神社は「京の伊勢」と呼ばれているそうで、内宮(ないく)と外宮(げく)があるところや、その建物の造りも伊勢神宮とよく似ていて、自然と厳かな気持ちになります。早朝の静かな空気の中で神様に手を合わせ、内宮の横からルートに沿って再び歩き始めます。

日向大神宮の内宮。伊勢神宮にお参りしたのと同じ御利益を授かることができるそうです

 すぐに今度は戸隠神社が現れます。ここは巨大な岩にくり抜かれた「天の岩戸」があって、ここをくぐり抜けることで心身のけがれが落ちて開運・厄除けの御利益が得られるということです。もちろんここをくぐり、神様に手を合わせました。

「天の岩戸」の奥に戸隠神社のお社があります

 ここから先はゆるゆると登山道を登っていきます。さほど急な場所もなく、道もしっかり整備されているのでとても歩きやすい道です。人気のコースだけあって、早朝でも他のハイカーや散歩風の人もちらほら。すれ違うときにはできるだけ距離をとり、マスクをしたまま無言でご挨拶を交わします。時折木漏れ日がさす登山道は、本当に気持ちのいいものです。

トレイルの道標には分かりやすい道順表記もあります