日本初の世界自然遺産に登録された「屋久島」は、日本が世界に誇る太古の大自然が詰まった島。その世界自然遺産の一部でもある屋久島自然休養林を手軽に歩けるのが「白谷雲水峡」だ。屋久島は雨量が多く、その雨によって育まれた美しい苔が原生林を覆い、有名アニメ『もののけ姫』のモチーフになったと言われている。森をめぐりながら、樹齢数千年を超えるとされる屋久杉の巨木を間近で見られることがここの魅力だろう。

 現在、白谷雲水峡は、台風や大雨の影響により、コースによっては復旧作業中の箇所があります。最新の情報は、「屋久島レクレーションの森保護管理協議会」のホームページでご確認ください。

■屋久杉の巨木と苔が広がる「白谷雲水峡」

「白谷雲水峡」の玄関口となる管理棟。ここで協力金を支払い、神秘の森へと出発!

 「白谷雲水峡」は屋久島の代表的な観光スポットのひとつ。標高600~1,050mに位置し、屋久杉をはじめとする原生林には清涼な渓流が流れ、木々や岩が深い苔に覆われた幻想的な世界が広がってる。

 「白谷雲水峡」を散策するコースは3タイプ。約2kmのルートを1時間10分ほどで手軽にめぐる「弥生杉コース」、さまざまな巨木を見ながら3時間ほどかけて散策する「奉行杉コース」、そして、山頂にある巨大な太鼓岩から大パノラマの絶景を見渡せる約4時間の「太鼓岩往復コース」があり、スタイルにあわせて森を満喫することができる。

3つのルートを散策できる「白谷雲水峡」

■「弥生杉コース」をぐるりと周遊

視界が開け、立ち止まって周囲の景色を眺めたくなる「憩いの大岩」

 今回は、初心者にもおすすめとされる「弥生杉コース」を歩いてきた。木道と石畳の道が整備されているため歩きやすく、2kmほどの短いルートだが、実際に散策してみると見どころは十分だ。

 まずは管理棟で「森林環境整備推進協力金」として800円(高校生以上)を支払い、入口へ。入場口から階段を登っていくとすぐに弥生杉に向かう階段が右手に出てくるが、ここは通り過ぎて「さつき吊橋」方面へと進んでいく。ぐるりと回って最後にここへ戻ってくる予定だ。少し進むと、岩にステップが刻まれた「憩いの大岩」が現れ、すぐ横には白谷川が流れている。ときおり清流のそばに降り、ひんやりとした涼しさと澄んだ水にしばし癒やされた。

川のすぐそばまで近づくと、森の清涼な空気をより実感できる

■遊歩道沿いのさまざまな見どころ

古い切り株を土台に巨木へと育った「二代杉」

 目立つ巨木には説明書きがあるため分かりやすく、例えば、古い切り株の上に種が落ちて発芽した「切株更新」による「二代杉」なども見ることができる。それぞれの巨木をじっくりと観察しつつ、自然の営みを感じて森をめぐれるのが楽しい。

 白谷川沿いに歩いていくと、途中に「飛流橋」が架かるポイントに着く。この橋の上からは「飛流おとし」という滝が現れる。岩の間を流れる水はまるで天然の水路のようで、そのほとばしる水の勢いからは、屋久島の水の豊富さがうかがい知れる。

狭い岩の間を激しく流れ落ちる「飛流おとし」