これまで何度もネパールを旅してきた。だから、ある程度のことはわかっているつもりだった。しかし、実際に移住をして暮らしてみると、旅では見えなかったことが次々と浮かび上がってきた。
今回は、そんな日本との違いを強く感じた「ネパールの日常のリアル」について伝えたい。
食事、宗教、そして水や電気、ガスといった生活インフラまで。現地で暮らしているからこそ見えてきたものを、できるだけそのまま書いてみたい。
◼️ネパール人は何を食べているのか?
ネパールの食事は、民族や収入、住んでいる地域によって大きく異なる。ただ今回は、カトマンズで暮らす一般的な家庭をイメージして話を進めたい。
結論から言うと、基本はダルバートだ。
ダル(豆のスープ)、ご飯、そして副菜。ときどき肉がつくこともあるが、普段は野菜中心のシンプルな内容である。
ネパールでは「1日2食」がスタンダード。ただし、ここでいう「食事」とは、ダルバートのことを指す。つまり、朝と夜にダルバートを食べるという意味である。
では、昼はどうするのかというと、「カジャ」と呼ばれる軽食を食べる。いわば間食、おやつに近い感覚だ。モモ(蒸し餃子)、チョウメン(焼きそば)、セルロティ(米粉の揚げパン)など。しっかり食べるというより、軽くつなぐ感じ。
ダルバートは170〜200ルピー程度(約180〜210円)、昼食は150ルピー前後(約160円)である。
◼️一日は祈りから始まる。ヒンドゥー教徒の生活リズム
ネパール人の約8割はヒンドゥー教徒だ。彼らの一日は、祈りから始まる。
朝6時ごろに起き、まず「プジャ」と呼ばれる祈祷をおこなう。家の神棚のような場所で、灯明を灯し、お香を焚く(あくまで一例で家庭によって時間帯やスタイルはさまざま)。
7時ごろにはチヤ(ミルクティー)。ここでビスケットやドーナツをつまむことも多い。そして9時ごろに、最初のダルバートをとる。
仕事をしている人は、10時から17時が基本の勤務時間。昼はカジャで軽く済ませる。
帰宅後、ふたたび祈りを捧げる人もいるが、これは家庭によって異なる。
19時から20時ごろに夕食のダルバートを食べ、その後は家族との時間だったり、スマホやテレビなどを見て過ごしたりと、それぞれの時間を過ごす。そして22時前後には就寝する。
また、ヒンドゥー教は多神教なので、信仰する神は人によって違う。近所の寺院に、日常的に足を運ぶ人も多い。
生活のなかに当たり前のように祈りがある。それが、この国の人々のリズムを作っているように感じる。