■ドマチックなモルゲンロートに目が離せない
澄み切った空気、朧げなブルーの世界に凛と佇む山並みが白く浮き上がっています。蓮華岳の山塊が鎮座し、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳…… と白く輝く峰々が連なっていきます。隆々とした餓鬼岳から南、常念山脈へと続く山並みは北部に比べて積雪が少ないようです。車で手軽に訪れたとは思えないような景色が眼前に広がっていました。
徐々に赤みを増したかと思うと、いくつかの頂が鮮やかに輝きだしました。雪化粧した北アルプスの山肌は、朝日に照らされて紅く輝いています。モルゲンロートに染まる峰々、その一段下の紅葉した斜面はまだ秋景色で、まるで季節の境界線のようでした。
ワンテンポ遅れて東側に広がっていた雲海、島のように浮かぶ山(大林山?)の左肩から太陽が昇ってきました。
まだ眼下の大町の市街地は雲海に沈んでいます。オレンジ色に煌めいた後、やがて白みゆく眺めに、そばにいた人が「山に登って見た景色みたい」と興奮した様子で呟いていました。
これから先、さらに冷え込みが厳しくなっていきます。取材日の朝は0℃で路面状況もギリギリ凍っていないくらいでした(展望台の屋上はわずかに凍っていました)。冬用タイヤや滑り止めが必要になってきますね。