2024年に創業100周年を迎えたエバニューが、101年目の挑戦として送り出すのが、わずか0.2㎜厚の国産純チタン製カップだ。
■5つのポイント
1. 29gで、とにかく軽い
2. チタン材の厚み1/3減、沸騰時間が早い
3. 110サイズのガスカートリッジにシンデレラフィット
4. 高い汎用性
5. スタッキングしやすい内径87mm

■厚めのアルミホイルほどの薄さと軽さ
登山愛好家に向けてピッケルやクッカーなど、金属製登山道具を作り続けてきたエバニュー。1994年に世界初の「チタン製コッヘル」を誕生させた同社は、アルミの6倍という強度を持つチタンにいち早く着目。素材と職人の強みを引き出す開発手腕で、材料メーカーでさえ不可能としていた厚さわずか0.4㎜の薄板ナベ、0.3㎜のUL(ウルトラライト)シリーズと、次々に革新的な商品を生み出してきた。
この「Apex cup t0.2」は、チタン絞り加工の限界に挑戦し、わずか0.2㎜厚の国産純チタン材を使い誕生した意欲作。UL仕様の従来品よりさらに33%薄く、300mlの容量を備えた金属製カップとしては最軽量クラスだ。熱抵抗値が低くなることにより、湯が沸くスピードも格段にアップ。燃料の節約につながる実用性の高さも見逃せない。

サイズ感にもこだわり、110サイズのOD缶(ガスカートリッジ)がぴったり収まるよう設計。このシンデレラフィットによって収納力が高まり、さらに「Ti Mug pot 500」や「MP500 Flat」、「アルミクッカー550FD」といった人気ポットとのスタッキングにも対応。ノーハンドル仕様としての自由度も魅力で、難燃シリコンバンドやポットリフターとの組み合わせで、自分にあった最軽量の使い方を追求できる。
エバニューと新潟県燕市の職人たちが磨き続けてきた技術の結晶とも言える本製品。金属カップの常識を覆すその軽さを、ぜひ体感してみてほしい。
●使用上の注意点

軽さを追求した「Apex cup t0.2」には多くのメリットがある一方で、使用時には注意すべき点もある。0.2mmという極薄のチタン材を採用しているため、従来のULチタン(0.3mm厚)と比較すると、およそ2/3の強度にとどまる。本体部分はわずかな衝撃でも変形する可能性があり、特に単体での持ち運びには注意が必要だ。収納時には、110サイズのOD缶やポットと組み合わせて持ち運ぶことを推奨している。
【製品概要】
Apex cup t0.2
サイズ:外径91×内径87×深さ57mm|容量:300ml|質量:29g|4730円