■十数年ぶりの挑戦! 短時間勝負でハゼ28匹

十数年ぶりに味わう涸沼川のハゼの引き

 筆者が涸沼川を訪れたのは9月中旬のお彼岸前。当日は都合により午前中だけの短時間釣行で午前7時から釣りを開始。この日の潮周りは小潮で上げ潮のタイミングだった。

 チョイ投げ用のリール竿にシンプルな自作のミャク釣り仕掛けをセットし、まずは護岸の壁際すれすれを探っていく。するとオモリが着底したと同時に「ブルルッ!」と何者かがエサに食いつき、これを強引に奪い取ろうとする感触が手元に伝わった。反射的に竿先でアワセを入れると、見事一投目からフッキングに成功。上がってきたのは本命のマハゼで、サイズは13cmを超える良型だ。その見事な大きさと、久しぶりに目にする愛嬌のある顔立ちに思わず笑みがこぼれてしまった。

一投目で釣れた涸沼川のマハゼ(全長13cm)
マハゼの愛嬌ある顔立ちに、思わず笑みがこぼれてしまう

 以降は同じ壁際のヘチや消波ブロック周りのすき間を歩きながら順々に探っていき、釣果を重ねていった。この日はマハゼのほかにウロハゼやシマハゼ、ヌマチチブ(いずれもスズキ目ハゼ科の魚)なども顔を出し、終始アタリが絶えることがなかった。およそ3時間の釣りを終えるとトータルで28匹(9~14cm)を釣り上げ、持ち帰り用に大きめ(12~14cm)のマハゼ10匹とウロハゼ2匹を選び、他の魚はすべてリリース。アタリが頻発し、涸沼川の魚影の濃さを改めて実感する釣行となった。

涸沼川で釣れたウロハゼ。マハゼと間違える人も多い魚
マハゼ(左)とウロハゼ(右)の見分け方の一例。上あごが長いのがマハゼ、下あごが長いのがウロハゼ
大きな個体だけを氷で冷やして持ち帰った