■ソロクッカーとワンバーナーで和食の朝ごはんセットをスピーディーに作り、ガッチリ食べる

朝食はソロクッカーとワンバーナーで、白飯、味噌汁、おかず一品(焼魚)を効率よく作り、しっかり食べる。キャンプであれば炭火や焚火をおこしたくなるが、全身に煙臭さが残り、火の始末にも時間がかかる。時間短縮と省力化のため、ガス火を使う。
白飯炊飯は最低30分は必要であるが、蒸らし時間の間に魚(今回は鮭)を焼き、湯を沸かして具だくさんの味噌汁(今回は即席豚汁)を作れば立派な和朝食となる。これが実に美味しいうえに気分がよかった。理屈っぽいことを述べると、日光にはセロトニンの分泌を促す作用がある。精神の安定、集中力の向上、ストレスの軽減などの効果があるという通称“幸せホルモン”だ。
おまけに味噌にはセロトニンの材料となるトリプトファンが含まれている。つまり野外で朝日を浴びながら味噌汁付きの朝食を食べる行為は、元気になる要素が満載なのだ。
■食後は、山で仮眠して元気回復

早起きしているので、多少頭をスッキリさせてから出勤するには、短時間でもよいので食後に仮眠を取ることをおすすめする。
経験則でいえば、山でひと眠りするとなぜか元気になれる。冷んやりと澄み切った空気、木々のざわめき、小鳥のさえずりに包まれながら身を休めることで、体や思考に溜まっていたものが浄化され、エネルギーが充填されていくような気持ちになる。
本来であればテントかタープを設置したいところだが、時間を節約するため、車内で仮眠した。シートをフラットにし、窓に目隠しをした状態で小一時間ほど仮眠したが、何やら生まれ変わったかのような、実に晴れやかな心持ちがした。念のため、アラームのセットもしておいた。
■仮眠後はスーツに着替えて出勤。今回痛恨のミスは靴を忘れたこと

仮眠後は着替えを済ませ、8時30分までに出勤することに成功。惜しむらくはこの日、ビジネス用の靴を忘れてきたことだ。スーツ姿に小汚いトレッキングシューズはチグハグで滑稽だったが、内勤でスリッパなどに履き換える職場であれば、こんなミスもOKの範囲内だろう。
■平日早朝デイキャンプ、実際のメリットとデメリット
平日出勤前のデイキャンプは、特別感、開放感、充実感がある。まさか山から出勤してきたとは誰も思わないであろうから、人知れず密かな楽しみ、遊びを満喫してきたという悦に浸ることもできる。また、平日なのでキャンプ場が空いているというメリットがある。
デメリットは、早起きして移動し、朝食をキャンプギアで作るなど、やることがいつもの平日よりも増えることで、これは正直何回もやれるものではないと思った。午後は猛烈に眠たくなってしまったが、仮眠時間をもう少し長めに確保できれば、もっと元気な一日にできそうだと感じた。
■いつもと違う、ちょっとした冒険に満ちた一週間の始まり
今回はしっかり準備したおかげで、スケジュール通りに事は進んだし、想像以上に楽しい月曜日の朝となった。ビジネス用の靴を忘れたこと以外は完璧だったといえる。
ちなみに今回利用した場所は、利用料無料、事前予約不要のキャンプ場である。キャンプ場によってはそのどちらも必要だったり、利用時間帯に制限があったりする場合もあるので、あらかじめ下調べや確認しておくとよいだろう。
意表を突いた月曜日の朝っぱらからのデイキャンプは、いつもとまったく違う冒険に満ちた週はじめを味わえる。
キャンプに行く時間がなかなか取れない人や、月曜日の出勤がツラい人には、たまにならぜひ強行して楽しんでみることを、半分本気でおすすめしたい。