■清流長良川あゆパークで鮎釣り体験!
清流長良川あゆパークは「長良川の鮎」を地元の小中学生や観光客に広く知ってもらい、文化と自然の価値を次世代に継承する目的で建てられた施設だ。
長良川に伝わる鮎の伝統漁法は、鵜飼にとどまらない。あゆパークでは伝統漁法の一つである、縄張り意識の強いアユの特性を利用した独特の漁法「友釣り」を体験できる。一般団体体験として10名以上で予約する必要があるが、友人や家族を誘ってグループ参加すれば自分で道具を準備して鮎釣りをするよりハードルはかなり低いといえる。
友釣りに必要な道具の貸し出しやインストラクターによるデモンストレーションにより、初心者でも清流に立ち込んで釣りを楽しむことができるのはありがたい。

残念ながら筆者が訪れた際は体験人数10人には足りず、友釣り体験をしている観光客を眺めるだけだったが、現在鮎釣りに興味のある友人らを誘って訪れる計画を立てている。ご家族同士誘い合って、ぜひ訪れてみてほしい。
また、あゆパークでは投網漁の見学もできる。これはアユが川底で寝静まる夜間に実施される漁法であり、網を一気に投げ入れることで、時には一晩に200匹ものアユを捕獲できるほど効率が高い。そのため、資源保護の観点から解禁時期は友釣りよりも遅く設定されており、友釣りが解禁される6月上旬に対し、投網漁は8月上旬からの解禁となっている。

清流長良川あゆパークでは、この投網漁を観光客でも体験できるプログラムを用意している。網を投げ入れる瞬間の迫力や水面に広がる円形の美しい網は、見ているだけでも印象的だ。なお、あゆパークでの体験以外で投網漁を行う場合は、漁業組合に加入する必要がある。
このほか、一人から体験できるアユの掴み取りや釣り堀、塩焼きなどアユに関する様々な体験ができるのもあゆパークの魅力だ。筆者は友釣りこそ体験できなかったものの、伝統漁法を目の前で見学し、塩焼きのアユを美味しくいただき非常に満足できた。

清流長良川あゆパーク https://ayupark.jp
・友釣り体験
体験料(種アユ1匹付)4,000円 / 1名
*体験終了後には鮎の塩焼きが付く
・投網・手網体験
体験料 :3,000円 / 1名
*体験終了後にはアユの塩焼きが付く
・魚のつかみ取り体験
体験料 :500円 / 1名
魚代 :600円 / 1匹
*串、塩、炭代込み
*釣った魚は全て買取り(1匹:600円)となりリリース禁止
■アユ漁ができる期間中に、岐阜の長良川でアユ釣りを楽しもう
長良川に受け継がれてきた伝統漁法と豊かな自然環境は、今なお息づいており、アユ漁の期間もバリエーション豊かである。例年友釣りの解禁は6月上旬、投網漁は8月上旬からで、鵜飼は5月11日から10月15日まで行われており、漁法ごとに楽しみどころが異なるのも魅力である 。
岐阜を訪れる際には、ぜひ長良川に足を運んで鵜飼の幻想的な灯りが川面に揺れる様子を眺め、友釣りや投網の体験に挑戦し、「見る」「味わう」「体験する」を通じて、その魅力を五感でしっかりと感じ取ってほしい。
