◼️法人化の理由は、安定した運営体制を築くため

しかし、診療体制を維持していくためには、安定した資金が必要です。そこで赤岳鉱泉山岳診療所は、昨年末からは「一般社団法人 赤岳鉱泉山岳診療所」として法人化。賛助会員制度を新設しました。
集まった資金は、医療機器や医療資材などの設備投資、山岳医や山岳看護師の育成やサポート、山岳医療、山岳医学の研究や普及活動などに使われます。支援は公式サイトから受け付け中。将来的には、報酬支払いを含む運営体制への転換も視野に入れているそうです。

開設以来、受診者数は徐々に増えており、昨年度(2024年)は、夏季活動期間の傷病者と健康相談を含めた総受診者数は42名、冬季活動では51名。内訳は、夏季は外傷がもっとも多く、高山病、循環器系のトラブル、脱水症状と続きます。冬季も外傷がもっとも多いのですが、凍傷、低体温症が多いのも立地条件を反映している点です。意外なところでは夏季冬季を通じて、靴擦れでの受診も目立つそうです。

また、診療所では登山者向けの講習会「山の医療相談室」も毎年開催しており、多くの参加者を集めています。今シーズンも開催予定で、活動日程が決まり次第、赤岳鉱泉山岳診療所のHPとインスタグラムに掲載されるので、まめにチェックしてみましょう。
将来的には、他山域に診療所を開設するためのモデルケースにもなるかもしれない、山岳診療所の新たな運営体制の試み。全ての登山者が安心して山に登れるよう、あなたも彼らの活動をサポートしてみませんか。
赤岳鉱泉山岳診療所・賛助会員について
<年会費(1口あたり)>
・法人・団体会員 50,000円/年
・個人会員 10,000円/年
<賛助会員の特典>
・年1回、活動報告書を送付
・公式ウェブサイトへの企業・団体名掲載(希望制・個人会員を除く)
<申込みと問い合わせ先>
