1人でも大人数でも楽しめるのが山登りのいいところ。しかし、「誰と登るか」によっても登山は大きく変わる。今回は筆者の実体験をもとに感じた、人数によるメリット・デメリットを比較していく。

■ソロ登山

ソロ登山は楽しいときも辛いときも1人

 ソロ登山は歩くスピードや休憩のタイミング、ルート変更などすべて自分の思いのまま。筆者は写真を撮りながら歩くことが多いので、気を使わずに撮影できる点もメリットだ。自然に対して一対一で向き合えるので没入感が強く、深く山を堪能できる。

 しかし、自由ということは責任が大きくなるのも事実。メジャールートなら周囲にほかの登山客がいる場合もあるが、そうでない場合、緊急時に助けを呼ぶのも困難だ。

 ルート変更や下山の判断、有事の際の対応など、安全なソロ登山には知識・技術が必要になる。

メリット
・歩行スピードや休憩のタイミング、ルート変更が自由
・気兼ねなく写真撮影などができる
・急に思い立ったときも登山に行きやすい
・自然への没入感が大きい

デメリット
・天候変化や体調によるルート変更、下山の判断を1人でする必要がある
・怪我や体調不良の対応が困難な場合がある
・道迷いに気づきにくい
・長い行程だと寂しさを感じることがある

■2人登山

気心の知れた2人なら辛さも荷物も分け合える

 相手によって大きく変わる2人登山。

 気心の知れた相手であれば、歩行スピードも合わせやすく休憩も取りやすい。筆者の体験上、2人きりでの登山は登りながら色々なことを話しやすく距離が縮まる印象だ。「正しい道はどっちだろうか」など相談しながら進めるのも心強い。気が合う2人ならば、苦労は半分に、楽しさは2倍になるだろう。

 ただし、筆者の友人カップルは歩くスピードや体力面での違いから、登山デートで大喧嘩した経験があるので、相手を労わる気持ちはとても大切だ。

メリット
・相手が経験豊富な場合は安心感がある
・ルートや行程を相談しながら進める
・行動食や装備を分配できる
・有事の際に助けを呼びに行ける

デメリット
・登山レベルに差がある場合、山行計画などが1人の負担になる可能性がある
・気の合う関係でないと気まずい場合がある
・体力に差がある場合、気遣いあえないと体力的に辛くなってしまう