兵庫県西脇市に位置する標高210mの八日山(ようかやま)は、まるで『ドラえもん』に出てくる裏山のように、住宅地と田んぼに四方を囲まれた小さな山だ。『ドラえもん』のモデルとなっている聖地「高岡古城公園内の卯辰山(うだつやま)」に負けず劣らず雰囲気のある場所だ。低山ながらも眺望は素晴らしく、もう少し暖かくなれば、のび太のように山頂でのんびり昼寝を楽しむこともできる。
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八日山の主な登山口は、八幡神社登山口と中池登山口だ。今回は八幡神社登山口から登り、中池登山口へ下りるルートを選んでみた。
■八日山を歩いてきた
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八日山の歴史は古い。播磨国風土記には八日山で応神(おうじん)天皇が狩りをした故事が残っている。その時、応神天皇が「射乎(いむや)」、つまり「射よ」と命じたのが、「伊夜岡(いやのおか、いやおか」となり「八日山」になったのだとか。
また、今回登山口に選んだ八幡神社は「お笑い神事」で有名なのだが、この神事は武内宿禰(たけのうちのすくね)が幼少の応神天皇をあやしたことに由来する。八幡神は応神天皇と同一視されているため、八日山はとにかく応神天皇と縁深い山なのだ。
八日山の登山道はよく整備されており、非常に歩きやすい。登山道には日の光がよく届き、森の中でも明るい雰囲気が漂っている。
なお、八幡神社登山口と東峰(標高205m)の中間地点に役行者(えんのぎょうじゃ)の石像があるらしい。しかし残念なことに、筆者は役行者を見つけることはできなかった。山頂の西峰(標高210m)で出会った地元の方によると、役行者の石像は岩の下に隠れているとのことである。
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