■気になる暖かさや使い勝手は?

両端の入口をコードで絞れば熱がこもって暖かい

 少し大きめなビビーサックくらいの広さなので、シェルター内は暖かいです。泊まりならスリーピングシステムの保温力をワンランク落として装備を軽量化できます。デイハイクの休憩でも装備の簡素化に役立つでしょう。

入口を片側だけ開けた状態、靴を地面に置けばペグダウンも不要

 密封した状態での火器使用は厳禁ですが、末端を片方だけ開放すれば体をシェルター内に残したままで火器を使って煮炊きすることもできます。

夜空を眺めたくなったらこんな使い方も

 また、頭側の末端をスライドできるように工夫すれば体を部分的に覆うことができます。

■ツェルトとしても使えるが、ハンモックに組み合わせると雨は防げない

地面で寝たいときにも安心

 当然ながら地面に四隅を固定すれば立派なツェルトになります。

 ツェルトとして使う場合は雨でも問題ない構造ですが、ハンモックのシェルターとして使う場合は、両端のコードを絞ってもサスペンションを伝ってくる雨の進入は防げません。さらに入ってきた雨は抜けずに中に溜まる(水を逃がす穴がない)構造のため、雨天時にハンモックと組み合わせて使うのはお勧めできません。雪ならそれほど進入してこないので、冬用と割り切って使う方が安心です。

■「ハンモック専用」にとらわれないギア選びを

 今回はもともと全く繋がりのない道具をハンモックに転用できてしまった例をご紹介しました。チューブツェルトのようなアウトドアギア以外でも、じつは世の中にはハンモックに応用できる(はずの)道具がいたるところに潜んでいます。

 「これは〇〇用だから」と決めつけて道具を見るのはもったいない。もし、それが本来の使い方から逸脱していても関係ありません。自分なりの使い方、遊び方を探りながら、自由なハンモックハイキングを楽しんでください。