■軽量化に特化したハンモックタープの異端児「アシンメトリックタープ(左右非対称のひし形)」

軽量に特化した「アシンメトリックタープ」

 タープのなかでも、「アシンメトリックタープ(左右非対称のひし形)」はハンモック独特の形状です。ハンモック上での体の位置(斜めに軸をずらして横たわった体勢)に合わせて、必要な部分だけを覆う形に設計されたもので、ほかの形状に比べて面積が小さくできるので軽量です。

 また、ペグダウンは左右の2か所で完結するため、簡単に素早く設営できるのも特徴です。デメリットとしてはタープの面積が小さいため、遮蔽性が十分とはいえません。温暖で天候が安定している時期に適した形状といえます。

【おすすめのアシンメトリックタープ】
LELEKA HAMMOCK「Hammock Tarp Single」
https://section-11.com/LELEKA/detail/LLK-TS-DO.html
ハンモックに特化した軽量タープ。ハンモックに斜めに横たわったときに必要な部分のみを覆う独特の形状(平行四辺形)が特徴。抜群の軽さ(185g)とペグ2本で設営できるセットアップの気軽さが魅力。

■まるで宙に浮かぶテント「ウィンタータープ」

冬の寒さにも対応する「ウィンタータープ」

 冬の寒さに対応するためにあるのが、「ウィンタータープ」です。ヘックスタープにドアを追加したような構造になっていて、ハンモックの前後左右を完全にタープで覆うことができます。外気の流入を防げるので、冬でもテントの中にいるような暖かさが得られます。

 全長、全幅が大きいので雨風に強く、プライバシーも守れます。ただし生地量が多いため、総重量は重くなる傾向にあります。また、固定するためにペグダウンする箇所が多く、設営には若干手間がかかるのも難点です。

【おすすめのウィンタータープ】
eno「HouseFly Rain Tarp
https://enohammock.jp/products/housefly%E2%84%A2-rain-tarp
冬のハンモック泊にぴったりの正統派ウィンタータープ。前後のドアを閉じれば四方を完全に塞げるため保温力が高い。前後のドアを開放してヘックスタープのようにも使える。

■いいとこ取りの欲張りタイプ「ペンタゴンタープ(左右非対称五角形)」

状況に合わせて応用が効く「ペンタゴンタープ」

 左右非対称の「ペンタゴンタープ(五角形タープ)」には、ハンモックならではのアイデアが盛り込まれています。六角形とひし形を組み合わせたような独特な形状は、片方は雨や風をしっかり防ぎ(六角形側)、もう片方では開放感を味わえる(ひし形側)よう工夫されていて、その場の状況に応じて向きを決めて使います。

 ペグダウンの数が少なく(3本)、簡単に素早く設営できる構造です。重量も比較的軽量なものが多く、3シーズン用としてはバランスのいいタープといえますが、サイズ選びによって扱いやすさが変わるので注意が必要です。

【おすすめのペンタゴンタープ】
SEATOSUMMIT「Hammock Tarp」 
https://www.lostarrow.co.jp/store/g/gST82057001/
遮蔽性と開放感を両立したハンモック専用タープ。風向きに合わせて左右を配置すれば、雨風を防ぎながら開放感を損ねることなくハンモックで過ごせる。