2024年夏放送が始まったアニメ『逃げ上手の若君』で、鎌倉から逃げ延びた主人公・北条時行は諏訪大社を奉じる諏訪神党にかくまわれる。
作中で時行が諏訪大社の神官・諏訪頼重（すわよりしげ）に頼まれ、神の力を宿した水を汲みに出かけたのが、諏訪大社の神体山とされる「守屋山（もりやさん）」だ。今回は、その「守屋山」を紹介する。
■諏訪を見守る神体山「守屋山」
守屋山は、長野県諏訪市と伊那市との境にある標高1,651mの山だ。諏訪大社上社のすぐ南側に位置しており、諸説あるが諏訪大社では守屋山を神体山としているとされる。また、守屋山は信州百名山やザゼンソウが咲く山として花の百名山にも選ばれており、多くの登山者が訪れる。
守屋山の登山道はいくつかあるが、バス停や駐車場があり、アクセスしやすい杖突峠（つえつきとうげ）から登るコースが人気だ。
●MAP 守屋山
●MAP 杖突峠
■杖突峠～守屋山 コース紹介
杖突峠から山頂までは約2時間半、往復約4時間。コースはよく整備されているため、登山を始めたばかりの人でも安心して登ることができる。
バス停、または駐車場から少し坂を登ると「守屋山登山道入口」の大きな看板があり、そこから森の中を進んでいく。樹林帯のため眺望はないが、夏は木々の緑が美しく、日差しもやわらぐので涼しく歩ける。
登山口から約1時間進むと、水吞場（みずのみば）山荘という小さなキャンプ場に到着。トイレや水場があり、ゆっくり休憩がとれる。キャンプ場内には木彫りの動物たちが置かれており、出口では「クマ注意」の看板とともに木彫りのクマが送り出してくれる。
水吞場山荘を出発し、約1時間進むと視界が開け、守屋山東峰に到着。東峰からは諏訪湖と諏訪の街並みはもちろん、北アルプスから南アルプス、八ヶ岳など多くの名峰を望むことができる。東峰から少し下ったところには守屋神社奥宮の祠がある。
東峰から山頂のある西峰までは、再び木々の茂る尾根上を約30分歩くと到着。山頂は広々としてベンチも設置されており、ゆっくり過ごせる。こちらも東峰同様に360度の大パノラマを楽しめる。
