■将来に向けて期待したい駅前と商店街

 線路の高架化工事で伽羅橋駅は改装されたが、実は1970年からすでに高架駅となっている。これは、伽羅橋駅を出た線路が府道堺阪南線(旧国道26号線)をまたいで越える必要があるためだ。

伽羅橋駅を出て高架線を走る車両

 その線路下にあるのが伽羅橋駅前商店会だが、現在は完全なシャッター通り。また、伽羅橋駅前にはツツジ、サツキ、センダンの大木がシンボルの伽羅橋公園があり、「大阪みどりの百選」にも選ばれていたが、高架工事のために樹木は伐採され、公園は閉鎖されてしまった。

 人通りも少なく、活気のない駅前の様子を見せる伽羅橋駅。ただ、羽衣駅からの高架工事も実施されたし、駅の改修工事も行われたので廃線や廃駅になることはないのだろう。公園の跡地やシャッターが閉ざされたままのテナントも、活用の余地は残されている。今後、小さな路線の小さな途中駅が、どのような形で生まれ変わるのかを期待したい。

 

―つづく―