■大きさをとるか、軽さをとるか

 タープが雨風に対する防御=遮蔽性をどれくらい発揮できるかは、大きさ(面積)によってある程度は決まってきます。面積が大きければ、それだけ覆える範囲が広くなり、ゆとりを持ってしっかり雨風を防ぐことができるでしょう。しかし面積が大きくなればなるほど、設営時の取り回しは悪くなり、重量も増してしまいます。

 ハンモックハイキングで使用するタープには、雨風をきちんと防ぎつつも設営の取り回しがよく、運搬のストレスにならない、なるべく軽いものが望まれます。では、どのくらいの大きさのものが適しているのでしょうか。

■全長は最低3m以上

全長が3m以上あれば、ハンモックをすっぽり覆える

 雨の吹き込みをしっかり防ぐには、タープの全長が3m以上はあったほうがいいでしょう。この基準には、ハンモック本体の長さ(全長)が関係しています。

 アウトドア用ハンモックの一般的な全長は平置きで250~300cmくらいですが、実際の設営時にはたるんだ状態(ハンモックに30度くらいのたるみをつけると、平置き全長の約80%くらいの長さになる)になるので、全長が300cmのハンモックは設営時には全長240cmほどになります。240cmの全長に対して、タープが前後それぞれ30cmくらい覆いかぶさるゆとりがあれば、庇として働き、多少の風があっても雨の吹き込みを防げます。

 タープの庇が大きければ、それだけ雨には強くなりますが、タープの全長があまりに長すぎると設営できる場所の選択肢が狭まってしまいます。全長が300~330cmくらいの範囲で選ぶとバランスがよいでしょう。

■幅は200cm以上

ハンモック全体を覆えるサイズのタープなら冬でも暖かい

 タープの幅についても、ハンモックに横になった体勢(軸をずらして斜めになった状態)で左右に30cmくらいの庇を設けると考えてみましょう。となると、目安として最低でも200cmくらいの幅は欲しいところです。さらに、もし雨天時でも安心して過ごせる待避所にしたり、荷物をなるべく濡らさず管理したいなら、もう少し幅にゆとりのあるものを選んでもいいかもしれません。

 ただし、あまりに幅が広すぎるタープは、設営時の取り回しが悪くなるので注意が必要です。取り回しのよさを重視して選ぶなら、幅が200~250cmくらいまでのものを、ゆとりを持って選ぶにしても幅は300cmくらいまでの範囲で選ぶのがよいでしょう。