男体山(なんたいさん)は、栃木県日光市にある標高2,486mの山で、日本百名山の一座に名を連ねている。中禅寺湖(ちゅうぜんじこ)の北にそびえ、「日光富士(にっこうふじ)」や「下野富士(しもつけふじ)」とも呼ばれている。

 日光修験道としても知られており、山全体が日光二荒山神社(にっこうふたらさんじんじゃ)の境内となっている。今回は、日光二荒山神社から男体山を目指すルートを紹介したい。

■二荒山神社からの登拝。入山料を払って登山スタート

二荒山神社の境内。登山者は左側へと進むと受付がある

 登山口は二荒山神社の中にある。入山は神社の開門時間内にのみ登拝が可能で、入山料の1,000円を収めてお守りを授かり、登拝門をくぐってからスタートとなる。2024年の登拝の期間は、4月25日から11月11日までで、入山時間は午前6時から正午までとなっている。

 二荒山神社から男体山山頂までは、およそ3時間45分。往復だと6時間30から7時間となる。途中、水場やトイレなどはないので、飲料水は余裕をもって携帯し、登山を始める前にトイレを済ませておこう。

■登拝門をくぐり1合目へ。4合目から8合目までは登りがいのある区間

男体山へと続く登拝門。ここから登山スタートとなる

 登拝門をくぐると、1合目までは階段が続く。それが終わると、いよいよ登山道となるが、1合目から3合目までは樹林帯の中をひたすら登っていく。序盤から登りがいのある急な区間が続くので、ペース配分を意識しながら進みたい。

 3合目から4合目までの区間は登山道が閉鎖されており、林道を歩くことになるため、乱れた呼吸を整えるのにぴったりだ。

4合目の鳥居。ここからまた登山道となる

 4合目からはまた登山道となるが、ここから8合目までは樹林帯の急登区間で、足を大きく上げる岩場もあるので、心肺に大きな負担がかかる。

 こまめに水分を補給しながら意識的にペースを下げ、呼吸が乱れないように進みたい。日差しも強いため、日焼け対策をしっかり行っておこう。

5合目を過ぎたあたり。大きな岩があり、大きく足を上げることが多くなり下半身への負担が増える

 登りがいのある登山道ではあるが、振り返ると樹々の間からは中禅寺湖が望める。振り返る度に高度感が感じられ、着実に山頂に近づいていることを実感できた。

振り返ると眼下には中禅寺湖。短い時間で一気に標高を上げるので高度感を感じる

 4合目から岩の登山道を登ること1時間45分、8合目に到着する。8合目まで来ると、ようやく急登区間が終わる。登山道は登りが続くものの、傾斜が緩やかになる分、少し歩きやすさを感じるだろう。筆者もここで呼吸を整えることができた。