茨城県の山といえば、百名山にも選ばれている「筑波山(つくばさん・標高877m)」が有名だが、その筑波山や霞ヶ浦(かすみがうら)などの絶景を山頂から望める「宝篋山(ほうきょうさん・標高461m)」も、初心者やファミリーで登山をする人におすすめである。
宝篋山には、雑木林の中を歩くコースや景色を楽しめるポイントがあるコースなど、全部で6つのコースがある。
今回紹介する往復6kmの「極楽寺コース」は、沢沿いにはじまり森林浴を楽しみながら山頂を目指すコースで、変化する景色も見どころである。
■森林浴を楽しめる「極楽寺コース」
スタート地点である「宝篋山小田休憩所」を出発してすぐは、宝篋山を目の前に、田園風景を眺めながら田んぼ横の小道を歩いて登山道へと向かう。
「極楽寺コース」は、山道に入るとしばらくは沢沿いを登っていくコースである。沢の音は涼しさを感じ、日差しの強い日でも、森の中で日光が遮られているため心地よい。岩場を登るポイントもあるため、雨上がりなどの滑りやすい日は慎重に歩こう。
前半は小さな滝や沢を渡るポイントがところどころあり、飽きずに楽しみながら登ることができる。子どもと一緒に沢を渡る際は、手をつないで滑らないように注意しよう。
木の根がむき出しになった道や滑りやすいところがあるものの、それほど危険ではないので楽しみながら登ることができる。
きつい登りが続く箇所もあるが、ベンチも多数設置されており、休憩ポイントに困ることはないだろう。沢沿いのベンチでの小休止は癒し効果抜群である。
登山開始から約50分で沢沿いを離れ、ひたすら森の中を登っていく。合流や分岐のポイントが続くが、案内板が立っているので迷うことはないだろう。
「宝篋山小田休憩所」をスタートとするもうひとつのコース「常願寺コース」との合流地点を過ぎると、山頂まであと約15分である。
視界が開けて明るくなり、四季折々の花や植物が見られるようになると、山頂までもうひと踏ん張りである。