■雨予報なら無理せずあきらめよう
富士登山を計画したものの雨予報になることもある。はじめて富士山に登るのであれば、晴れの日に登るのがおすすめだ。
富士山は、樹林帯がなく雨風を遮るものがない。濡れて体が風にさらされると体温が下がり、低体温症のリスクも生じる。
筆者も雨で富士山登頂を断念した経験がある。初日は天気もよく、御殿場ルート七合目五勺にある山小屋「砂走館(すなばしりかん)」に正午に到着。その日は山小屋でのんびりと過ごして、早めに就寝した。
深夜0時に起きると、雨が降っていた。筆者らは天候が回復するのを待って登ることにしたが、筆者の隣の布団にいた女性は、雨の中レインウェアを着て山頂に向かった。
雨風がさらに強くなったため、筆者たちは登頂をあきらめて眠りについた。明け方、人の声で目を覚ますと、隣の女性がずぶ濡れ状態で戻ってきていた。登頂できたのかと聞くと、雨風がひどくて七合目九勺にある山小屋までしか進めなかったとのこと。それ以上登るのは無理だと判断し、小屋に戻ってきたそうだ。行かなければよかったと、寒さに震えながら彼女は後悔していた。
天候が悪い中、無理して登っても景色も見られないし辛いだけだ。無理せず中止しよう。