■駅弁と相性抜群の十勝ワイン、地元のものは地元で!
事前に予約していたので、受け取りは滞りなく済む。こちらにはバナナ饅頭という、これも鉄道菓子として有名なお菓子があるが、もちろんこれも同時に買う。
その後、道路を挟んで向かいにある和田ワイン店にも寄ってみた。
和田ワイン店には、十勝ワインがたくさん揃っていた。やはり地元のものは地元で。
メルローなどの重めのものがいいと伝えたところ、山幸(やまさち)という十勝ワインを勧められる。ハーフサイズがあったので、それを買って、意気揚々とホテルに戻った。
初めてのご対面。ボトルに入ったデミグラス風のソースをかけて、まずはステーキをひと口。ミディアムに焼かれ、多少赤みの残る肉は非常にやわらかい。そして肉そのものの甘みもじゅわっと口に広がる。これが駅弁か、と驚いた。
ワイン漬け、と書いてあるが、それほどワインは感じない。聞くと、ワインに軽く漬けたお肉を焼いて、更に最後にフランペしているそう。もちろん使われているのは十勝ワインだ。付け合せのナポリタンやフルーツの懐かしい味わいに、野菜も新鮮でシャキシャキとして非常においしい。これが駅弁か、とまた驚いた。
先程買ってきたワインもこの駅弁に非常に合う。なんという贅沢な時間だろう。高級なレストランでなくても、ホテルで買ってきた駅弁をいただくこのひとときは幸せだ。
ところで旅先でワインを飲むのがわかっている場合は、邪魔にならない程度の小さなプラカップを持っていく。今回もこれを持ってワインに臨んだ。やはり湯呑でワインを飲むより、こういうもので飲んだ方がおいしく感じる。食べる時の演出も大事である。
最近は国内旅行がほとんどだが、鉄道旅が好きなのは、お酒と相性がよいことも多分にある。これからも列車旅を楽しみながら、車窓を肴にお酒との旅を愉しみたい。