■九重連山の真ん中に鎮座する秘湯「法華院温泉山荘の温泉」

長い歴史を感じる山荘の建物(撮影:川内 勇貴)
休憩所は山荘宿泊者優先ながらも、テント泊者でも利用可能(撮影:川内 勇貴)

 温泉県としても有名な大分だが、その中でも秘湯と呼ばれるのが法華院温泉山荘の温泉。山荘に行く手段は歩くしかなく、2時間歩いた者だけが入れる温泉だ。

●予約必須の山荘宿泊! 

キャンプ場の受付も兼ねている売店(撮影:川内 勇貴)
飲食も可能(撮影:川内 勇貴)

 山荘に宿泊の場合は予約必須となっている。キャンプ場を併設しているが、こちらは逆に予約不可で、先着順となっている。

 山荘宿泊の場合は1泊2食付きプランがある。素泊まりやキャンプ場利用の場合でも利用できるよう、ランチ営業も行っている。ランチは宿泊なしでも利用可能なのはありがたい。

●九州の屈指の秘湯

日本秘湯を守る会の提灯(撮影:川内 勇貴)
温泉で疲れも癒される(撮影:川内 勇貴)

 温泉は宿泊者以外も500円で入浴可能。大変人気のため、早めに温泉に向かっても、かなり混雑している。温泉のお湯は熱くもなく、ぬるくもない。長時間歩いた足の疲れに心地よい。

 アメニティ類はなく、シャンプーなどの使用は不可。湯船も5人が入ると手狭に感じるくらいの広さだ。残念ながら露天風呂はないが、風呂の外がデッキになっており、雄大な自然を眺められる。

●しっかり整備されている水回り

山小屋山荘とは思えないほどキレイなトイレ(撮影:川内 勇貴)
水を補給できるのはありがたい(撮影:川内 勇貴)

 九重連山の真ん中にあるとは信じられないほど、水回りは整備されており、トイレも掃除が行き届いている。

 蛇口の水はすべて飲めるので、登山の出発前に補給できる。靴洗い場などもあり、登山者にはありがたい設備ばかりだ。

■山荘のキャンプ場は快適

坊ガツルを見下ろすテント場(撮影:川内 勇貴)
山荘のテント場は人気で、すぐに埋まってしまう(撮影:川内 勇貴)

 山荘にキャンプ場があり、先着順、1人800円で使用できる。地面に直接テントを張る以外にも、デッキが組んであるサイトを活用すると、地面から離れるため、雨の日もテントの泥汚れを避けることができる。

 坊ガツルキャンプ場より、山荘のキャンプ場は高台になっているので、坊ガツルの景色を上から見下ろすように眺められる。

 山荘から歩いて2分程度の距離なので、温泉や休憩室、トイレなどがすぐ近く、利用きたいときに行けるのは便利だ。

住所:〒878-0202 大分県竹田市久住町大字有氏1778

URL:http://hokkein.co.jp/

■九重連山の魅力にどっぷり浸かる秋

 九重連山は、いつ訪れてもすばらしい景色を見せてくれる。特に秋の紅葉シーズンの景色は一見の価値あり。

 大船山の紅葉、坊ガツルのススキ、法華院温泉山荘の温泉と、楽しみは尽きない。また、大分には魅力的な観光地も多く存在するので、合わせて旅行してみるのもいいだろう。

 間もなく紅葉ピーク。この秋は九重連山の紅葉と、癒しの秘湯に出かけてみてはいかがだろうか。