■富士山スカイラインを走る時の注意点

●鹿の飛び出しに注意!

 富士山周辺のエリアは森林が多く、鹿の生息数は1万頭以上と言われている。筆者もバイクで走っている際に鹿が飛び出してきて、あわや衝突といった経験が何度もある。特に注意が必要だ。

 ついつい気持ちのよい山岳道路ではスピードを出してしまいがちだが、大自然の中にお邪魔しているという認識を忘れずに、細心の注意をして走行してほしい。

●気温差に注意!

 気温差にも注意が必要だ。一般的に標高が100m上がると、気温が0.6℃下がると言われている。標高400〜500m程に位置する御殿場市の10月の平均気温は16℃程度。

 富士宮五合目が約2,400mなので、2000mの標高差があり、市街地よりも気温は12℃程度低くなる計算となる。また、行く際の気候や時間帯によってもその差は大きく変わってくる。

 バイクで行く時には、気温差に対応できる様にコンパクトに収納できるダウンジャケットなどの防寒着や、貼るタイプのカイロなどを持っていくなどして、防寒対策を念入りにしよう。

●レストハウスはないので注意!

 富士宮五合目には2021年までレストハウスがあったが、火災によって解体されてしまった。そのため、現在は夏の登山シーズン(2023年は7月10日~9月10日)のみ、代わりに設置された避難休憩施設で軽食やお土産を販売している。

 登山シーズン以外は西側バス駐車場に冬季閉鎖前まで使用可能な仮設トイレがあるのみで、建物の中に避難できる場所がないので注意が必要である。

■富士山スカイラインの紅葉を見に行こう!

 登山をしなくても、美しくて迫力のある景色を楽しむことができる「富士山スカイライン」。首都圏からのアクセスもよく、高速道路を使えば日帰りでも余裕を持って行くことが可能だ。また、近くには牧場や道の駅などの美味しい食事ができる施設があったり、「白糸の滝」や「富士五湖」などの景勝地も多い。

 充実した1日となること間違いなしの「富士スカイライン」。秋のツーリングやドライブの候補として検討してみてはいかがだろうか?

 

●富士スカイライン

・東名高速道路 御殿場ICより約30分
・富士宮道路 北山ICより約30分