■富士山スカイラインの「登山区間」をバイクで走ってみた!
●ワインディングの先に広がる紅葉と冠雪した富士山
ある年の10月下旬頃、富士山二合目から五合目までの「登山区間」をバイクで実際に走ってみた。標高を一気に駆け上がる爽快感と、連続してあらわれるワインディングが気持ちよい。
ぐんぐん標高を上げていくと、空気が冷たくなっていくのが肌に伝わる。そして、急なヘアピンカーブをいくつか抜けた先に現れるのが迫力のある富士山の姿だ。
10月下旬ということもあって、標高の高い場所の紅葉は散ってしまっているのでは? と心配もしていたが、まだまだ色着くカラマツなどの木々と冠雪した富士山のコラボレーションを楽しめた。秋晴れのすかっとした空の下、この美しい風景の中をバイクで駆け抜けるのは最高の一言だった。
●富士宮口五合目からの景色
心地よく走っていると、あっという間に富士宮口五合目の「新五合目駐車場」に到着した。富士山二合目から五合目までの登山区間は、走るだけであれば20分の道程だ。標高は約2,400mということもあり、富士山山頂を見上げてみると、とても近く感じる。
富士宮口五合目からは、富士山の登山コースの中で「吉田ルート」についで2番目に人気のある「富士宮ルート」が山頂まで延びている。年間数万人がこのルートで登るそうだが、富士山が冠雪したこの時期は登山客がほとんどいないため、静かな時間が流れていた。
富士山の反対側を振り返ると、眼下に紅葉、遠くには駿河湾まで一望できる大絶景が広がっている。ヘルメットを脱いで、秋の冷たい空気で深呼吸した。しばし感傷に浸る時間がたまらなく好きだ。
駐車場は上段と下段に分かれているのだが、この時期の下段はほぼ貸し切り状態。ちなみに駐車場があるエリアは一方通行なので注意が必要だ。入口付近に道案内の看板があるのでチェックをしよう。
住所:〒418-0011 静岡県富士宮市粟倉
収容台数:350台
駐車料金:無料
●天候によっては雲海が見られるかも?
天候によっては眼下に雲が広がる一面の「雲海」に出会える。標高が高い富士宮五合目は雲海が発生しやすく、朝と夜の気温差が激しい春や秋が狙い目。また、前日が雨で翌日晴れ予報の時の夜から朝にかけても発生の確立が高いとのことなので、チャンスがあれば狙ってみるのもよいかもしれない。