夏に登山をするイメージが強い富士山。しかし、登山シーズンが終わり閉山した後でも「五合目まで車やバイクで行くことが可能で、冠雪した富士山と紅葉を楽しめる」ということを知っている人は少ないのではないだろうか。

 本記事では筆者がバイクで富士山スカイラインを走って、富士山富士宮口五合目まで至る中で見た紅葉と富士山の景色を写真と共にお届けする。

■富士山スカイラインとは?

 富士山スカイラインは静岡県御殿場市から富士宮市までを繋ぐ、総延長約34.5kmの山岳道路の名称で、富士山の南麓を通っている。そして、御殿場市から富士宮市までを繋ぐ21.5㎞の「周遊区間」と、標高1,460mの富士山二合目から標高約2,400mの五合目までを繋ぐ13㎞の「登山区間」に分岐する。

 登山区間は1993年までは有料だったが、1994年から現在までは無料開放されている。終着点は「富士宮口五合目」で、標高は約2,400m。マイカーで行ける場所としては日本一の高さだ。

 そして、建設省(当時)が歴史性や美観性などの観点から選定した道である「日本の道100選」に選ばれ、昭和62年8月10日に「道の日」を記念して、No.50として選定された。

 通行可能期間は例年、4月下旬から11月上旬頃まで。夏の登山シーズンである7月上旬から9月上旬まではマイカー規制が実施され、「水ヶ塚公園」からシャトルバスでアクセスする必要がある。

■富士山スカイラインの紅葉時期

 富士山スカイラインの紅葉は、例年10月上旬から11月上旬が見頃。周遊区間は約1,000〜1,500m、登山区間は1,500〜2,400mと標高差が大きいことから、カラマツ・ウルシ・ナナカマド・カエデ・イタドリなどのさまざまな木々の紅葉を長い期間楽しめるのが魅力だ。

 また、富士山は例年9月下旬に初冠雪を迎えるため、紅葉と雪山のコントラストを楽しむこともできる。