■八甲田連峰の井戸岳・赤倉岳(青森県)
●赤く染まる断崖! 火山灰層が露出する噴火跡
青森県の南に火山群が連なる八甲田(はっこうだ)連峰。井戸岳(いどだけ)や赤倉岳(あかくらだけ)では、火口の外輪に沿った登山道を通ることができ、噴火跡の断崖が見られる。赤倉岳の断崖は火山灰層が露出し、赤く染まっている部分が印象的だ。登山道には柵が設置されているので危険はないのだが、断崖のそばを通るとちょっとしたスリルを味わうことができる。
八甲田山には、「毛無岱(けなしたい)」と呼ばれる広大な湿原がある。毛無岱は溶岩流がつくった緩斜面に形成された湿原だ。夏には高山植物が咲き乱れ、秋には湿原が朱に染まる草紅葉が見事だ。
▼八甲田連峰・井戸岳や赤倉岳の登山コース http://www.hakkoda-ropeway.jp/service/trekking
■安達太良山(福島県)
●まるで月の世界!? クレーターを連想させる火口
安達太良山(あだたらやま)の山頂部、西側には「沼ノ平」と呼ばれる火口が見られる。大きな開口部や火山特有の茶褐色と白色の地質が広がり、独特の雰囲気が漂っている。その姿は、まさに月面のクレーターを連想させるような光景だ。沼ノ平周辺は火山ガスが発生しているので、立入禁止区間には入らないよう注意しよう。
安達太良山の山頂部は溶岩ドームを形成しており、大岩が積み重って盛り上がった形が見られる。その山容から「乳首山(ちちくびやま)」という別名がある。山頂からは、磐梯山(ばんだいさん)や飯豊(いいで)連峰、蔵王(ざおう)連峰が見渡せる。
▼安達太良山の登山ガイドマップ https://www.nihonmatsu-kanko.jp/wp-content/uploads/2023/03/ed2df8bf981f272930c149d3064647ca.pdf