キャンピングカーは車と家が一つになっている特殊な空間なので、乗用車や自宅とはまた違った予測のつかないトラブルやハプニングに遭遇することがある。

 楽しい車中泊の旅にもトラブルはつきものだ。今回は筆者が体験した約6か月間のヨーロッパキャンピングカー旅で起きた冷や汗もののエピソードを5つ紹介する。どれも海外での体験だが日本でも起こり得る内容なので用心のため参考にして欲しい。

■1. 天候急変で自然の脅威にパニック!

車中泊するときは天気の急変に注意が必要だ(撮影:Dois de Nós)

 イタリアの田舎町滞在中、日中は青空の広がる晴天だったが、夕方から天気が急変し、雷と大粒の雨が降り出した。10分後には雨が雹(ひょう)に変わり、キャンピングカーの屋根を強く打ちつけた。その音があまりにも大きく屋根に穴が開くのではないかとヒヤヒヤした。

 また、キャンピングカーの屋根にはソーラーパネルが設置してあるので壊れたらどうしよう、窓が割れたらどうしよう、と軽いパニック状態に。周辺はひとけのない田舎町で、背の高いキャンピングカーが避難できるような場所もなく、身動きが取れず、ただ雨が止むのを待つしかなかった。

 幸い雹は5分ほどで止んでくれたが、生きた心地のしない5分間だった。車中泊は自然との距離が近い分、天気の影響をもろに受けやすい。天気予報をこまめにチェックしていても天気が急変する場面に遭遇するので、強い雨風には常に注意しなくてはならない。

 対策としては雹が降ってきたら、屋根のある駐車場へ避難。避難が難しい場合は、毛布やフロントガラスカバーで車の窓を覆うのも一つの手段だ。

フロントガラスカバーをすることで雹から車を守り、被害を最小限に(撮影:Dois de Nós)