京都府京都市と滋賀県大津市を隔てるようにそびえる標高848mの比叡山。その頂上付近には、天台宗の祖・最澄が開いた、比叡山延暦寺がある。現在も12年間比叡山に籠って修行を続ける「十二年籠山行(じゅうにねんろうざんぎょう)」や、7年かけて千回比叡山の峰々を巡る「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」など、厳しい修行が行われている。

 そんな比叡山には、いくつかハイキングコースや登山ルートがあり、一般の方も山を巡ることができる。今回は数あるルートのなかから、京都市の雲母坂(きららざか)から比叡山延暦寺へ向かう道を、レポートする。

■叡山電鉄「修学院駅」~雲母坂~叡山ケーブル「ケーブル比叡」

比叡山の登山口は、看板があるため分かりやすい

 雲母坂から比叡山に登るルートの最寄り駅は、叡山電鉄の修学院駅だ。閑静な住宅街と、比叡山を源流とする音羽川を眺めながら雲母坂へと向かう。

登山口を過ぎると、人一人が通れるくらいの小道が続く

 比叡山の登山口には看板が立っていて、とても分かりやすい。登山口の看板を過ぎると、人一人がやっと通れるくらいの幅の道や、膝くらいの高さがある段差が数十分続く。個人的には、全行程のなかでも最初の道は歩きにくかったため、先に進むのが特に大変だったように感じる。

山中には小休憩できる場所もある

 急な斜面を通り過ぎたら、叡山ケーブルの「ケーブル比叡駅」までは比較的平坦な道が続く。時には開けた場所もあり、休憩を挟みやすい。