■代行サイトを使用しないための対策法

せっかくの海外旅行を台無しにしないためにも、騙されない対策は覚えておこう(撮影:ソラ)

 公式ページに類似している代行サイトの中から、どうやって「本物」を見つけ出すのか。

 一番安全なのは、各国の大使館ホームページに記載されている、公式URLからのアクセス。その時点で公式価格を確認し、万が一、代行サイトにアクセスした場合でも、価格比較ができるようにしておこう。

 また、悪質な代行サイトの場合、手数料をわかりにくく表示しているため、サイトを隅から隅まで確認し、「申請料金について」という項目を見つけよう。

 「自分でやるのは面倒なので、どうしても代行サイトを使いたい」という場合は、ANAやJALなどの大手かつ信頼できる企業がおすすめ。海外事業者の代行サイトは、クレジットカードやパスポートなどの大事な個人情報が漏れてしまうので絶対NG!

■代行サイト使用した際の返金方法

 国民生活センターなど、代行サイトについて注意を促しているサイトの多くでは、「申請代行サイトが海外の事業者である場合、解約・返金の交渉は困難」と表記されている。

 では、「もし代行サイトで支払いをしてしまった場合、返金は諦めるしかないのか」というと、そんなことはない。

 代行サイトは、不当な返金拒絶が原因の法令違反で、営業停止処分・訴訟トラブルに発展するリスクを負いたくないため、「そちらには返金義務がある」「意図的にわかりにくい表現をしている時点で詐欺行為」と伝えることで返金されることが多い。

 返金に応じても、決済手数料の負担を強いられることもあるが、その場合も強く全額の返金を要求しよう。また、返金手続きの後には海外業者から個人情報を守るために、クレジットカードを再発行をお勧めする。

 相手側は自分たちがしている行為が不当だと自覚しているため、強気に出ることで返金してもらえる。返金に対応することで表沙汰にならず、何年も悪質な代行手続きを行える、という悪循環にもなっている。

■申請の際は、大使館HPの公式サイトからアクセス! 

 代行業者の本当の恐ろしい点は、公式価格の数倍の請求でも、難儀な返金手続きでもなく、個人情報が漏れてしまうこと。なんとしても、海外事業者にクレジットカードやパスポート情報などが漏洩するのは避けたいところ。

 今回紹介した「代行サイトに騙されないための心構え」を意識すれば、安心安全な海外旅行を計画できるはず! 自分自身を守るためにも、「電子渡航認証」は必ず各国の大使館ホームページに記載されている「公式URL」からアクセスしよう。