■伊勢山を縦走しながら「神座の窟」を訪れた

打越こもれびの森にあるわかりやすい伊勢山コース図(撮影:野口宣存)
打越こもれびの森は奥。手前は神姫バスの方転場(撮影:野口宣存)

 神座の窟だけなら「伊勢岩屋の森」登山口駐車場から1~1.5時間で登って下りて来られる。しかし今回は、一日かけて修験道の山を縦走し、伊勢山をがっつり楽しんできた。

 伊勢山は、山頂と神座の窟が北側にあり、その左右から東尾根と西尾根が南に延びるコの字をひっくり返したような山容だ。

緑台の住宅地にある伊勢山東尾根コース登山口(撮影:野口宣存)
伊勢山には野生動物が多いので注意(撮影:野口宣存)

 選んだコースは、東尾根の南側から北に向かい縦走し、伊勢山などを経由して、西尾根を縦走して戻ってくるコース。「打越(うちこし)こもれびの森」登山口駐車場に車を停め、そのすぐ南にある緑台1丁目にある「伊勢山東尾根コース登山口」からスタートした。

伊勢山東尾根に上がる急坂(撮影:野口宣存)
伊勢山東尾根。伊勢山の道ははっきりしている上に、道標も多く安心(撮影:野口宣存)

 東尾根は、登山口から一気に尾根道まで上がる急坂から始まる。東尾根は全体的に岩やザレ場が多く、少々歩きにくい。ただ絶景が広がるスポットも多く、景色を楽しみながら歩けるコースだ。

伊勢山東尾根の岩場。真下に打越こもれびの森が見える(撮影:野口宣存)
伊勢山東尾根にはこうした岩場がいくつかある。写真を撮るために道を外れると危険(撮影:野口宣存)

 中には絶壁の絶景スポットもあるのだが、柵は設置されていない。転落する恐れもあるので、絶対に岩場の端には近づかないようにしよう。

山での失くし物(手袋)は、時に道標としてリサイクルされる(撮影:野口宣存)
298mの無名のピーク。東尾根はここまで(撮影:野口宣存)

 298mの無名のピークを過ぎると東尾根は終わる。続く東尾根と西尾根をつなぐ尾根道にある伊勢山は、眺望がまったく望めない。さらに尾根道を西に向かうと、西尾根の北端、標高314.3mの「伊勢山西峰」に到着する。

伊勢山山頂(撮影:野口宣存)
伊勢山西峰山頂(撮影:野口宣存)

 伊勢山西峰山頂は巨岩になっており、眺望は抜群。ただここも柵がないので、転落に注意し、あまり端のほうまで行かないように注意しよう。

この隙間から神座の窟に入る(撮影:野口宣存)
神座の窟(撮影:野口宣存)

 なお神座の窟は、この伊勢山西峰の地面の下にある。実は神座の窟は伊勢山西峰頂上の巨岩の隙間にある空間。伊勢山西峰を少し下り、巨岩の細い隙間から岩の中に体を潜り込ませると、神座の窟が現れる。

神座の窟の石仏(撮影:野口宣存)
神座の窟からの絶景。岩穴から見る素晴らしい眺望(撮影:野口宣存)

 そこは岩に囲まれた空間で、崖側は開けている。すぐ上の伊勢山西峰も絶景だったが、神座の窟から見渡す風景は、なんとも神秘的であった。

とてもきれいな伊勢山西尾根の展望台(撮影:野口宣存)
伊勢山西尾根の展望台からの眺望(撮影:野口宣存)

 西尾根は東尾根ほど眺望はよくないが、道は東尾根よりはるかに歩きやすい。また眺望がよい場所もいくつかあり、特に標高289.2mの「西尾根展望台」からの眺望は抜群。登山口から太陽公園の白鳥(はくちょう)城や大雁塔(だいがんとう)、姫路市街、瀬戸内海、そして淡路島まで見渡せる。今回は春霞で見えなかったが、小豆島や四国まで見えることもあるようだ。