日本史きってのミステリアス・ボーイといえば陰陽師・安倍晴明。とにかく謎だらけの人なので誕生地の候補も3つあるらしいのだが、その一つが大阪・阿倍野なのだそうだ。

 映画『陰陽師』の野村萬斎演じる安倍晴明が大好きな私。これは行かねば。おみくじも面白そうだし、早速大阪で唯一の路面電車、阪堺電車に乗りこみレッツゴー晴明! 空も晴れていて明るいぞ!

大阪市内と堺市内で2路線の路面電車を運行している阪堺電車。地元では「チン電」と呼ばれ親しまれている。写真は宿院駅。

 東天下茶屋駅から歩くこと約5分。民家の間にひょっこりと鳥居が見える。ここが安倍晴明神社……!

安倍晴明神社。「安倍晴明宮御社伝書」には、花山法皇が晴明の没2年後(1007年)に晴明の子孫に命じ、この神社を建立したと記されているという。

 あの天才陰陽師はここでお生まれになったのか……。出身地については、大阪説、讃岐説、茨城説の3つの説に分かれ、大阪説は「葛乃葉(くずのは)伝説」によるもの。

 阿倍野に住む安倍保名(あべのやすな)が白狐を助け、その後白狐は女性になり「葛乃葉」と名乗った。そして二人は結婚し、晴明が生まれたという。

安倍晴明神社にある「葛之葉姫図」。ビューティフル&セクシー!
安倍晴明公像にも白狐が。母子のツーショット! ちなみに安倍晴明は921年生まれ、1005年没。40歳で老人と言われた時代に85歳まで生きたご長寿さんだ

 この「葛乃葉伝説」にちなんだ、かわいすぎるおみくじ「葛の葉きつねおみくじ」(500円) を見よ! 晴明のご母堂である白狐を、ゆる~~くキャラ化しつつ気品に溢れている! 

社紋である五芒星が施された水晶を抱えてニッコリ。五芒星は陰陽道では、陰陽五行説(木・火・土・金・水)の5つの元素の働きを表し、魔除けの呪符として活用されてきた。映画ファンの私はこの五芒星だけでじゅうぶん高まる!