■旅のスタイル別のおすすめポータブルバッテリー

 ここからは、車中泊をオールシーズンやってきた筆者が、実際に利用しているポータブルバッテリーや今後購入を検討したいアイテムを紹介する。どんな目的で使うかを考慮し、必要な容量を検討してほしい。

●冬期や長期間利用する人には「EcoFlow RIVER Max(エコフローリバーマックス)」

「EcoFlow RIVER Max」は大容量で長時間使えるのがメリット(撮影:加藤千奈)

 冬に車中泊をする人や、1週間以上継続して車中泊をする人には「EcoFlow RIVER Max(エコフローリバーマックス)」がおすすめだ。

 最大のメリットは、出力が600〜1200Wまで対応しており、電気ストーブや小型炊飯器まで利用できる点。容量が576Whと大きく、Mac Book Airであれば最大10回のフル充電が可能だ。複数充電しても長時間使えるため、車中泊で電子機器をたくさん利用する人にも向いている。

 筆者が「EcoFlow RIVER Max」を購入したきっかけは、冬の北海道を車中泊する際に電気ストーブを利用したかったから。就寝前に車内を温めるために電気ストーブ(600W)を使用したが、2時間以上バッテリーが持続し、ぐっすり眠ることができた。

週末車中泊で電子機器の充電したい人にはややオーバースペック(撮影:加藤千奈)

 筆者は週末に車中泊をすることが多く、電子機器を充電をする頻度は少ない。スマートフォンだけの充電でいい人には、ややオーバースペックだ。実際にスマートフォン(2つ)、スピーカーを丸一日充電したところ、翌日朝までに使ったバッテリー容量は100%中87%だった。

 週末の車中泊利用でも、冬の車中泊で暖房機器を使う場合や車内でパソコン作業を長時間する人、車内で炊飯器などを利用する人におすすめ。

●EcoFlow RIVER Max(エコフローリバーマックス)

価格/6万3800円(税込)
容量/16万mAh/576Wh
出力/600〜1200W
本体サイズ/28.9x18.4x23.5cm
重量/7.6kg

●週末の車中泊中に車で作業をしたい人には JVCケンウッド ポータブル電源「BN-RB3-C」

JVCケンウッドのポータブル電源「BN-RB3-C」は、コンパクトながら容量が大きく車中泊を定期的に行う人に向いている(撮影:加藤千奈)

 JVCケンウッドのポータブル電源「BN-RB3-C」は、最大出力が200〜400Wと低めだが、LEDライトや電気毛布の使用ができ、アウトドアにおすすめだ。ワット数の大きな機材を利用する場合、複数の機材を同時に使う人は不便に感じるかもしれない。

 筆者は、春から秋にかけての車中泊で使用している。コンパクト(13.4x23.1x16.8cm)なサイズでスペースをとらず、車内で映画を見るときにはプロジェクターの電源や就寝中のスマートフォンの充電に重宝する。

 週末のみの車中泊で、それほどたくさんの機材を同時に繋げない人などポータブルバッテリーの利用頻度が少ない人におすすめの商品だ。

●JVCケンウッド ポータブル電源「BN-RB3-C」

価格/5万4780円(税込)
容量/1万4400mAh/375Wh
出力/200〜400W
本体サイズ/23.1×16.8×13.4cm
重量/3.6kg