近年のキャンプブームに伴い、ハンモック人口は年々増加の一途を辿っているそう。この手軽で快適なギアが市民権を得てきたことは、とても喜ばしい一方、「ロープワークが難しそう」とか「設営できる場所の目安がわからない」など、ハンモックに対してハードルを感じているユーザーもまだまだ少なくないようだ。

左がコンパクト性を重視した軽量モデル。右は快適性を重視した2人用サイズ

 一昔前とは異なり、とても軽量コンパクトで、設営も手軽になったことが最近のハンモックの特徴である。難しいロープワークを覚えなくても、設営時はワンタッチで固定し、調整することができるので、慣れてしまえば1分あれば設営できてしまう。

 設営する場所についても、支点となる木の選び方やちょうどいい樹間の基準を一度覚えてしまえば、難しいことはない。ここでは、自分の体を目安にして、ちょうど良い設営位置を測る方法をお伝えしよう。

張りやすく、支点の樹木にダメージを与えづらいストラップ形状も近年のハンモックの特徴。調整も非常に簡単だ

■支点の太さ選びは「手の大きさ」を基準にする

親指と小指を伸ばす「シャカポーズ」。1シャカ=約20cm

 まずは支点となる木の選び方から話を始めよう。

 支点とする樹は、太さ20cm以上の真っ直ぐと立っている木を選びたい。親指から小指までの長さが約20cmなので、この長さを1つの目安にして選ぼう。

樹皮が剥げて傷んでいる木や、斜めに生えている木は避ける

 太さが十分でも、斜めに生えている木は荷重がかかると倒れたり、折れたりする危険がある。同様に、樹皮が傷んでいる木も避けよう。十分な太さでも、中が腐っていて折れてしまう可能性がある。

腕をぐるっと回せる太さは、だいたい150〜180cmほど

 ストラップを回して固定することを考えると、両手で抱けないくらい太い木は設営しづらいので避けた方がいい。

「20cm以上、かつ両手で抱えられる太さで、真っ直ぐ立った健康な木」

 これが支点として使う木の条件だ。