これからの時期のキャンプでは、「寒さ」対策は十分にしておかなければならない。準備を怠ると、寒さに耐えきれず最終的にはキャンプ継続断念なんてことも。

 現役のマッサージ師の筆者が「体の構造から考える効率的な寒さ対策」を紹介する。ギアの購入などではなく、体の機能にフォーカスした内容になっているので、ぜひ参考にしてほしい。

■対策1「ポイントを捉えて」効率よく温める

 私たちの体には、寒さを感じると熱を作りだす機能が備わっており、その作り出された熱を運ぶのが「血液」だ。体を温めるために「血流をよくする」といったフレーズをよく耳にするが、このような理由がある。つまり、いくら熱を作り出しても、血流が悪ければ体は十分には温まらないのだ。

●大きな血管が通っている頸部(けいぶ)を温める

 大きな血管が通っている頸部が冷えると、全身の冷えにつながるため、必ず温めておきたい。

 温める方法のおすすめはネックウォーマー。簡単な上に、頸部全体を温められる。1000円程度で購入できるため、寒い時期のキャンプではぜひ試してみてほしい。

地味だが冷えには効果抜群のアイテム「ネックウォーマー」(撮影:瀬川あずま)

●冷えに効果的なツボを温める

 足の冷えは、多くの人が抱える悩みの一つ。足の冷えにはツボを押すのがおすすめ。

 土踏まずより指側寄りの中央、 足の指を曲げた時にへこむ部分にある「湧泉(ゆうせん)」。むくみの緩和や、全身の疲労回復効果もあると言われている。

数百あるツボのうち、唯一足裏に存在する湧泉(ゆうせん) 

 足の親指と人差し指の骨が交差するところの凹んだ場所にある「太衝(たいしょう)」。大きな血管の近くにあり、血流にも大きく関わるツボである。その他にも、ストレス解消などに効果があると言われている。

血流改善に効果的な太衝(たいしょう)

 これらのツボをイタ気持ちいい程度の刺激で3秒間、10回ほど押すとじわじわと足が温まってくる。また、靴下やカイロも併せて使用することで、より血流をよくすることができる。