船や氷に穴をあけて釣りをする冬の風物詩であるワカサギ釣り。なんとなく小さなターゲットで、誰でも簡単に釣れる印象を持っている方も少なくないだろう。
ここでは初めてワカサギ釣りに訪れた、釣りYouTuberの釣り女子部 なつみさんが初回の撃沈からリベンジマッチに至るまでを紹介したい。
■初回は全てレンタルタックルで挑んだ
ワカサギ釣りを全くやったことがなかったなつみさんが向かったのは、愛知県犬山市にある入鹿池(いるかいけ)。ここはボートでワカサギ釣りができる人気スポットで、レンタルボート店がいくつも並ぶ中部地方ではワカサギ釣りのメッカと呼ばれている釣り場だ。
初めてのワカサギ釣りで借りたレンタルタックルは、リール付きの竿に3号程度のナイロンラインという非常に簡素な仕掛けだった。
●結果はアタリすらまともに分からず数匹の貧果に
レンタルタックルを手にワカサギ釣りをスタート。仕掛けは市販の針にアカムシを付けて、底まで仕掛けを落としてからアタリを狙っていく。
しかし初めてのワカサギ釣りで要領が分からず、取り回しの悪さも手伝い、ワカサギの小さなアタリがほぼ分からないまま終了。仕掛けを回収しようとリールのハンドルを巻いて糸を巻き取ってくると、いつの間にかワカサギが釣れていたこともあり、なつみさんも苦笑いだった。
「釣れてるのかどうか、全然分からない(苦笑)」
と、小さなターゲットに翻弄されてしまう。この日は結局、初心者2人で6匹という大貧果に終わってしまったのだった。
■リベンジ決定! ワカサギを釣るためのコツは「感度」
ワカサギ釣りといえばもっと手軽にたくさん釣れるものだと期待していたのだが、さすがにこれでは終われない。
道具を揃えてから改めてリベンジマッチをすることに。
「糸をPEにして感度をあげてみました」と意気込むなつみさん。
2回目のリベンジ釣行ではワカサギ釣りの初心者セットを用意して、リールには極細のPEラインを巻いての釣行となった。
●小さなワカサギでもアタリがとれる! リベンジ達成!
前回の反省でワカサギも簡単に釣れないことを身をもって体感したなつみさん。リベンジに燃え、入鹿池でボートをポイントに向けていざ発進。
ポイントに到着すると、前回同様アカムシを付けた仕掛けを落としていく。するとすぐにワカサギがヒット。
以前と違うのは竿とリール、そして糸の3つだ。これらを変えただけなのにワカサギからのアタリがかなり分かるようになった。
竿は初心者セットとはいえワカサギ専用で、小さなワカサギからのアタリがとりやすい。また、リールもハンドル1回転あたりの糸の巻き取り量がレンタルタックルよりも大きかったため、回収が楽。極めつけは糸で、レンタルタックルのリールに巻かれていたナイロンラインではワカサギのアタリが分からなかったが、糸をナイロンからPEラインに変更しただけで、ワカサギが針にかかった瞬間もはっきりと分かるようになった。
前回はワカサギのアタリを感じとるのに苦戦していたなつみさんが、次から次へとワカサギを釣り上げていくではないか。
「やっぱり道具って大事!」と狙い通りの展開にニコニコだ。最終的には60匹を超える釣果で入鹿池のワカサギに見事なリベンジを果たした。
ワカサギと言えば釣る楽しみもあるが、持ち帰って食べる楽しみも魅力だ。さっそく家に帰ってからなつみさんはワカサギを天ぷらにして、家族とともにおいしい食卓を囲んだのだった。
レンタルも充実しており気軽に行けるワカサギ釣り。ある程度道具さえ揃えば、比較的釣果を上げやすい釣りと言える。
ワカサギ釣りのベテランたちは、魚群探知機に電動リール(ボタンを押すと自動で糸が巻けるタイプ)が必需品という時代になりつつあるようだが、初心者には初心者向けの竿とリールがセットになった道具で十分。ただしリールに巻かれた糸をPEラインに変えるだけで、それなりの釣果を得られるのでおすすめだ。
冬が本格化してくると、いよいよワカサギ釣りが全国各地で開幕する。冬の楽しみの一つにワカサギ釣りを加えてみるのはいかがだろうか。