猛暑も一段落し、登山やキャンプ、釣りとフィールドで過ごしやすい気候になってきた。長野県小谷村と新潟県糸魚川市の県境にある標高1,963mの雨飾山。特徴のある山容と、初夏から夏にかけてブナの森や美しい花々が見られることもあって、登山者に人気の山だ。日本百名山にも挙げられている。

 雨飾山は妙高戸隠連山国立公園の一角をなし、豊かな自然は四季を通じて美しい表情を見せてくれるが、秋の紅葉シーズンがダントツで人気。涼しく歩きやすい気候と相まって、休日には登山口の駐車場もあっという間に満車になる程だ。

人気の撮影スポット。荒菅沢越しから見る山頂部の険しい稜線

 一般的には長野県側、雨飾キャンプ場から荒菅沢を越えて笹平に出るルートが人気だが、豪雪地帯、急斜面も多い地形のために登山道の痛みも激しい。草刈りを含め、登山道整備も何度かに分けてコツコツと地道に行っている。今回は地元、小谷村の山案内人組合と小谷温泉のスタッフで、荒菅沢の手前の1,500m付近、携帯トイレブースの前後や急坂の階段をメインに修繕作業を行なった。

 地味な作業だけど、極力既存の資材を利用しているのと工具も限定されるのでなかなかに手強い。意外と手こずり、ぶり返した暑さもあって随分と消耗した。それでも、通り過ぎる登山者の「ご苦労様です! ありがとう!」の声が励みになりました。ありがとうございます!

 多くの登山者が歩く道だが、正直決して楽なルートではない。暑さの厳しい季節はかなり堪える道のりだ。少しでも安全に歩きやすくなるように心がけてはいるが、険しい部分もあることを理解いただきたい。

 小谷温泉を代々営む組合員も「秋が一番おすすめ」と太鼓判を押している(残念ながら、その分忙しくて登りに行けないらしい)。ぜひ秋の雨飾山登山を楽しみに来てほしい。万全の装備とゆとりのある計画で。早く下山できれば温泉が待っています!