■プラスαルート「上高地へバスで行く」

●プラスα1:徳本峠(とくごうとうげ) 歴史深い上高地のクラシックルートに触れる山歩き

 ここではロープウェイでなくても、シャトルバス(またはタクシー)を使って標高を上げてからスタートできる上高地のルートを紹介したい。松本方面からなら沢渡(さわんど)、高山方面からならあかんだな駐車場でバスに乗ってアクセスできる。美しい自然が広がる景勝地を歩きに行こう。

[山行ナビ]
日帰り
上高地-明神館-徳本峠(往復)
歩行時間:5時間50分
体力 ★★★☆☆ | 技術 ★★☆☆☆

 北アルプスの東側、島々谷から徳本峠を経て上高地に入る道は文豪、芥川龍之介も歩いたというクラシックルートだ。歴史ある登山道の上高地側を徳本峠まで登ってみたい。梓川の支流となる渓流に沿って登っていく。初夏にはニリンソウの群落が見事だ。

 峠は標高2,140mに位置し、上高地の明神館の分岐点(標高1,531m)から標高差600mもある。逆ルートで少しだけといっても登りごたえがある。

 峠を登り切って後ろを振り返ると、穂高連峰の山並みが眼前に聳え立つ絶景が待っている。峠に建つ小屋は大正12年から営業する歴史ある建物だ。さらに小屋の少し上には展望台もある。ぜひとも訪ねたい。

徳本峠からは穂高連峰の山並みが正面に見える。長い登り坂を歩き続けたご褒美の景色だ
徳本峠に建つ小屋は歴史が深い。2023年には100年を迎える
穂高連峰を映す大正池:焼岳の噴火で一夜にして姿を現した大正池。100年以上の月日が経ち、水位が減少。徐々に景観が変化している
嘉門次小屋のイワナの塩焼定食:小屋の前の清流から上げたイワナを一本一本丁寧に囲炉裏で焼いている

●プラスα2:上高地(かみこうち) 清冽な流れのほとりの美しい森歩き

[山行ナビ]
日帰り
大正池-明神池-上高地バスターミナル
歩行時間:3時間
体力 ★☆☆☆☆ | 技術 ★☆☆☆☆

 美しい自然が見られる景勝地、上高地。山岳リゾートとして発展してきたこの場所は、梓川と穂高連峰を眺める河童橋や紺碧の水面に焼岳を映し出す大正池、池のほとりを青い針葉樹に囲まれた明神池、原生林のなかにぽっかりと空いた田代湿原など、この場所でしか見られない荘厳な風景が多くある。

 付近には山小屋ではなく、ホテルや高級旅館も立ち並び、観光客で賑わう。よって、上高地を歩くなら朝の空いている時間帯がオススメ。梓川を挟んで右岸コースと左岸コースがあり、左岸コースは穂高連峰や槍ヶ岳へ向かう最短ルートで観光スポットも多い。朝のうちに左岸コースを歩いて明神池まで行こう。帰りは右岸コースを戻ってくる。見どころが多いので、時間に余裕をもって歩こう。

神秘的な静けさを感じる明神池:一之池と二之池の2つからなる明神池。北アルプスの総鎮守、穂高神社奥宮の境内にあり、厳粛な雰囲気が漂う
原生林に囲まれた穏やかな風景の田代池:森の中に突如現れる湿原の中にある池。透明度の高い水面には穂高連峰が映り込む。四季折々の姿を見せる
上高地といったら河童橋と穂高連峰の眺め:上高地の中心に架かる河童橋から穂高連峰の眺めは有名。エメラルドグリーンに輝く梓川が美しい