ヘラブナ釣りは、なんとなく釣りの敷居が高いと感じている方も多いのではないだろうか。ルールやマナー、道具にかかる金額も無視できないところだ。

 そこで今回は、ヘラブナ釣りをゼロから始めるうえで、限界ギリギリまで安い道具を使い、さらに省けるものも徹底的に省いたうえで、いくらで楽しめるのかを検証してみた。

■ヘラブナ釣りを安く楽しむために最低限の必要な道具

今回のヘラブナ釣り企画で購入した道具たち

 「ヘラブナを最安値で楽しむ」という企画なので、以下のものを用意する。

竿(7~8尺程度のもの)
ヘラブナ用のウキ
ヘラブナ用の針
糸(0.8号/0.4号)
サルカン・板オモリ・ウキゴム・ウキ止めゴム
エサ

 ヘラブナ釣りには「万力や竿掛け、竿受けを使用する」というルールがある。しかしながら購入すればなかなか高額であるし、初心者向けのレンタルタックルの中に含まれていないケースも少なくないため、ここでは除外してある。

 竿と仕掛け、エサ一式。厳選すれば、たったこれだけでヘラブナ釣りができるのだ。

■最安値でのヘラブナ釣りに挑戦

かめや釣具大垣店でヘラブナ釣りの道具を揃えた

 中京地区でのヘラブナ釣りのメッカといえば、岐阜県の西に位置する西濃(せいのう)地区。この西濃地区の岐阜県大垣市にある「かめや釣具 大垣店」に協力を依頼して、最安値でヘラブナ釣りの道具を揃えてみた。

■いざ最安値でのヘラブナ釣り挑戦への道!

 用意する道具の中で迷いやすいのが竿だろう。ヘラブナ用の竿と言えば、1万円から数万円となかなかのお値段。ハカマと呼ばれる持ち手の部分が膨らんでいるのがヘラ竿の特長だ。

FIVE STAR  渓月Ⅱ240

 実は持ち手が膨らんでいる安い竿を探してみるとすぐに見つかる。探してみたのがこちら、1080円。

 ウキは種類がたくさんあって迷いやすい。釣り方によって選ぶウキが異なるのも迷う要因の1つ。今回の釣りでは季節は初夏、そして関東地区の読者も多いことから「メーター両ダンゴ」と呼ばれる釣り方で挑戦する。ウキからオモリの長さが1メートル以上で、両方の針にダンゴエサをセットする釣り方となる。

選んだウキは浅ダナ両ダンゴ「彩羽  五」

 そのため、ウキは浅ダナ用と表示されているものをチョイスした。946円。安い!

 釣りを楽しむために針は不可欠。今回は管理池でヘラブナ釣りを楽しむため、ヘラブナ専用の針を購入する。ヘラブナ釣りはリリースが前提となっており、カエシの無いスレ針を使う。

オーナーばり  セッサ6号

 各メーカーからたくさんの種類が発売されているが、値段はほぼ横並びだ。264円

 釣り糸はミチイトが0.8号、ハリスが0.4号程度で良い(しかし0.6号までしか販売されていなかったため、今回は0.6号)。お店で販売されている一番リーズナブルな糸を購入する。

東レ  銀鱗0.6号/0.8号

 1つ462円で、2つ合わせても924円。

 次は仕掛けに使う小物類。サルカンに板オモリ、ウキゴムとウキ止めゴムが必要となる。こちらもどれも値段は横並び。ヘラブナコーナーに並んでいるものを購入すれば間違いない。全て合わせて880円

 エサは非常に数が多い。しかもいろいろなエサを混ぜ合わせるブレンドも存在する。しかし、最安値でヘラブナ釣りを楽しむためには1袋でなんとかしたい。

マルキユー  パウダーベイトヘラ

 そのため、1袋でエサが作れるお手軽なタイプのものを用意しよう。「パウダーベイトヘラ」616円

 あと必要なものといえば、計量カップやエサを入れるためのボウルなどがある。しかし、ボウルに関してはヘラブナ用である必要はなく、100円ショップなどでも販売されている。今回は奥さんには内緒で家の台所から拝借してきた。

エサに水を混ぜて攪拌した状態

 計量カップは、エサや水の量を測るために使われる。しかし、カップ〇杯のエサに対してカップ〇杯の水、という計算方法なので、紙コップなどでも代用可能だ。

 さてここまで揃えた釣り道具の料金と管理池の料金を確認してみよう。

 ヘラブナ釣りを楽しむための道具を最安値で揃えると、締めて4710円となった。そこに管理池の費用をプラスすれば良い。もちろん代用できる糸やウキ止めゴム(ウキ止め糸でも可)などを削っていけば、さらに安く楽しめそうだ。管理池は場所によっても値段がまちまちだが、管理池の料金を合わせても7000円以内には収まりそうな金額となる。