■藍島の猫たち
猫島だけに、島は猫だらけ。全て地域猫だ。猫たちは食べ物があると気付くと、一斉に寄ってくるが、猫たちに食べ物を与えてはいけない。地域の方々が日常的に猫たちに餌をあげており、観光客が猫たちに餌を与えることが、かえって迷惑行為になってしまうからだ。
藍島の猫たちは地域の住民の方や保護団体の方々により、避妊手術や去勢手術が施され、とても大事に保護管理されている。
せっかく猫島に来たからには、たくさんの猫と触れ合いたい。ここからは猫を求めて島中を移動だ。猫は島中にいるが、猫密度が高い地区と低い地区があり、地区により猫の性格も違う。人間世界に県民性があるように、猫の世界にも地域性があるのがおもしろい。
一番猫密度が高いのは、やはり渡場がある港だ。ここの猫はかなり人慣れしており、島に降り立つとお出迎えしてくれるのでテンションが上がる。ただ実際それはお出迎えではない。
猫たちの目的は、人の食べ物。人が何か持っていそうなら、飛び掛かってくることもあるので注意が必要だ。
渡場を離れ北側の集落まで行くと、猫密度が少し下がる。猫の目つきも渡場の猫よりは穏やかだ。
更に北側に行くと、島の北端に向かう尾根道となり、猫密度は激減する。しかし、尾根道にいる猫たちは連れて帰りたくなるほど、性格が温厚で人懐っこい。
ここまでさまざまな地域性をみると、まるで人間社会の縮図を見ているような気分にさえなってくる。尾根道は猫まみれになるほど猫はいないがとても癒されるため、藍島の中でも穴場である。島の北端まで行くと、猫はほぼ見かけなくなる。