2021年7月に日本国内で5番目に「奄美大島・徳之島・沖縄北部及び西表島」が世界自然遺産に登録され、熱い注目を集めている。

 日本には他にも、鹿児島県の離島「屋久島」や青森県・秋田県にまたがるブナの原生林「白神山地」をはじめ、北海道の「知床」や美しい海が広がる「小笠原諸島」が世界自然遺産に登録されている。

 そのなかでも、今回紹介する「奄美大島」は、この地域にしか生息していない固有種や絶滅危惧種の生物の宝庫で、亜熱帯の原生林の中で育まれた「生物多様性」が次世代の受け継ぐべき遺産として世界に評価されたのだ。

 奄美大島は、東京(羽田空港)から直行便を利用すれば、わずか2時間15分で到着。豊かな自然・生態系に触れられるおすすめアクティビティを紹介する。

■奄美大島は、どんな島?

湯湾岳展望台からの景色

 奄美大島は、鹿児島市と沖縄本島のほぼ中央に位置する離島で、沖縄本島・佐渡島に次いで3番目に大きい島である。美しい珊瑚礁の海に囲まれたイメージが強いかもしれないが、世界自然遺産に登録されている場所はむしろ内陸にある。

 奄美大島最高峰「湯湾岳」を中心に島の80%以上を森林が占め、島のマスコット的存在である「アマミノクロウサギ」をはじめに、さまざまな固有の動植物が生息している。

 日本の国土面積の0.2%にも満たない大きさの奄美大島だが、なんと国内全体の生物種の約13%が確認されている希少な場所なのだ。