山梨県にある予約が取れないキャンプ場として人気を集める「ほったらかしキャンプ場」をご存知だろうか。富士山や甲府盆地を見下ろせる絶好のロケーションで、夜景を楽しめるキャンプ場として多くのキャンパーから支持を集めている。

 そんな「ほったらかしキャンプ場」のような、盆地を見下ろせて夜景を楽しめるキャンプ場が関西にもあることはあまり知られていない。それが奈良県の「追分(おいわけ)パーク」である。昨年末にオープンし、すぐにSNSで話題となり人気を集め、注目されているキャンプ場である。

 先日、話題の「追分パーク」に行ってきたので、率直に感じたことをレビューしたい。筆者がずっと行きたかったキャンプ場の1つで、想像以上の夜景の美しさに圧倒された。自然の中にあるキャンプもいいが、夜景を楽しめるキャンプも最高。

■追分パークとは?

広大な敷地が外国っぽい雰囲気(写真:堀田篤史)

 奈良県奈良市にある1日5組限定のキャンプ場である。追分梅林という奈良で有名な梅林内にあり、梅の季節は観光客も多い。奈良市の真ん中に位置し、大阪などの都市圏から約30分とアクセスは抜群。

 予約は公式LINEでのみ受付。行きたい日にちと名前、人数を明記して送ると返事がくるので、指示に従う。なんとも現代的な予約方法である。返事が遅いときもあるので気長に待つこと。

 キャンプ場は管理人不在なので、チェックインは設営した写真をLINEで送る。これでチェックイン完了。

 サイトは車横付け可能のフリーサイトで仕切りはない。好きなところで設営できるが、景色の良い崖側が人気で、自然と横並びになる。

 地面は硬めの土で、地中には石がかなりあったので、ペグは鍛造ペグがいいだろう。風も強い場所なので、ペグの長さは30cmあれば安心。

 敷地内には簡易トイレと炊事場があり、必要最低限の設備が整っている。まだオープンして日が浅いので、今後は改善されるだろう。ゴミは全て持ち帰りとなっている。

●追分パークの利用料金

デイ 11:00〜16:00 1,000円
宿泊 17:00〜翌10:00 2,300円
デイ+宿泊 11:00〜翌10:00 3,000円
デイ+宿泊+デイ 11:00〜翌16:00 3,800円

*料金は1人あたりの金額
 上記以外に環境協力金が1人あたり200円発生し、駐車場料金は無料。中学生以下の利用料は無料なのが嬉しい。ファミリーでの利用はもちろんのこと、ソロでの利用も可能だ。

 筆者は「デイ+宿泊」の組み合わせを利用したが、他の利用者も同じ組み合わせだった。10時チェックアウトが少し早いと感じるなら、ゆっくりできる「デイ+宿泊+デイ」の組み合わせがいいだろう。価格も800円しか変わらないので、次回はそちらで利用したいと思う。

■景色と夜景を楽しめるのが追分パークの魅力

昼間の景色も素晴らしい(写真:堀田篤史)

 奈良市街を見下ろせる景色と夜景が追分パークの魅力だ。なにも無いキャンプ場なので、なにもしないのがここでの楽しみ方。ゆったり流れる時間を満喫してほしい。

空気が澄んでいたら奈良のシンボル若草山が見える(写真:堀田篤史)

 時間が経過するにつれて変化する様子を見ていると飽きない。暗くなると、夜景が幻想的である。天気が良ければ、星空も楽しめる。空気が澄んでいる冬が追分パークのベストシーズンだ。