3月に入り急激に気温が上がっている。厳しい冷え込みと例年以上の降雪が続いた冬が終わろうとしている。すでに4月下旬並みの気温の日も何度かあった。長野県北部の山間部では例年以上に雪の多く残り、今年は春ならではの雪山・残雪期の登山が長く楽しめると思っていたのも束の間だった。

 ここ数日の急激な昇温、暖かい風、さらに雨の影響で斜面の雪が一気に雪崩れ落ちている。もちろん、普段でも春になるにつれ起きる現象だが、今年はその勢いが激しい。徐々に溶けていくというより、崩壊して雪があっという間に消えていっているような雰囲気で、スキー場のコース内でも全層雪崩が発生しているような状況だ。

 日も長くなり、暖かくなると登山者は増える。ただし、油断は禁物だ。季節の移り変わりは山も衣替えをする。しかもこの春はその変化が急激で、残雪期登山の危険度も上がっている。他のエリアでも同様の状態が予想される。

 以下、この春とくに注意したい残雪の山のリスクを挙げておく。