■冬でも気軽に登れる竜爪山 運がよければ「霜の花」を見ることができる

 静岡県は温暖な気候なので、冬もほとんど雪が降らず、特別な装備や技術がなくても里山ハイキングを楽しむことができる。とはいえ標高が1000m近くあり、道が一部凍結することもあるので注意が必要だが。

 そんな寒い季節、運がよければ竜爪山ハイキングの途中で「霜の花」が楽しめる。「霜の花」もしくは「氷の華」と呼ばれているこの現象は、地上部が枯れた植物の根が水を吸い上げ、その水蒸気が凍ってできるもの。

寒い時期、運がよければ見ることのできる「霜の花」

 「霜の花」はさまざまな条件が揃わないと見ることができない、神秘的な現象。

・地表の温度が霜柱ができる程度に低く、かつ地中が凍らない程度には暖かいこと
・雪が降らないこと
・地表近くの水分が十分にあること
・茎が枯れていて根が生きている植物が生えていること

 温暖な気候な静岡では、地中が凍るほど気温が下がらないため、冬の時期にこの霜の花を見ることができるのだ。

 最初に見たとき、筆者は「ティッシュが落ちている」と勘違いしたが、近づいてみると綺麗な霜の花が咲いていたので、驚きつつも感動した。

 竜爪山では四季折々の景色を楽しむことができ、「霜の花」は冬ならではのお楽しみ。山頂付近はまだまだ気温が低いので、明け方などにまだみることができるかもしれない。

■静岡ならではの絶景が楽しめる竜爪山

竜爪山の文殊岳から望む富士山の絶景

 富士山と駿河湾を同時に眺めることができ、さらに温暖な気候の静岡だからこそ見られる「霜の花」が楽しめる竜爪山。四季折々の絶景を楽しみに、ぜひ訪れてみてほしい。