■宿坊自慢の「戸隠そば」を味わえる

戸隠そばは日本三大そばのひとつ。独特な「ぼっち盛り」という盛り方をする

 戸隠神社は、奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社の5社があり、このうち中社と宝光社の周辺に宿坊がある。歴史ある宿坊が集まるこの中社・宝光社地区は、「重要伝統的建造物群保存地区」として選定されている。現在は宿坊によっては、洋室もあるなど一般的な宿泊施設としての設備が整っている。朝夕の食事では、伝統の精進料理をはじめ、信州牛や信州サーモン、地元で採れた野菜や山菜、川魚など、土地の恵みを味わえる。また、地元名物の「戸隠そば」はハレの日の食べ物として宿坊で振舞われ、今でも宿坊自慢の手打ちの戸隠そばを提供し、なかにはそば屋を併設する宿坊もある。

■宿坊体験も旅のイベントのひとつ

レジャー目的に訪れた際も戸隠神社を参拝し、この地に根付く信仰に触れていこう

 戸隠山からはじまった山岳信仰が、寺から神社に代わっても、ずっと寄り添ってきた宿坊。観光地化が進んだ現在でも、参拝者や一般観光客をこころよく迎えてくれる宿坊は、いわば、戸隠に根付く信仰・自然と、人を取りもってきた存在だ。戸隠を旅するのなら、宿坊体験もイベントのひとつ。厳かな宿坊に心癒されながら、戸隠神社の歴史や神聖さに触れ、霊験あらたかなパワーを感じてみよう。