■ついに刺身に挑戦
刺身にするためには大型のイスズミを釣りたい。そのため、時間帯を夜に変更して狙った。筆者の経験では、夜の方が大型のイスズミと出合いやすいからだ。
少し時間は要したが、中型のイスズミを釣ることができた。サイズは45cm程度。刺身にするのには十分なサイズだろう。
冬の中型サイズということもあり、これまでのイスズミとは違い非常に脂が乗っていた。捌いた包丁に脂がべっとり付くほどだった。
これがメジナならば嬉しいが、さばいたのはイスズミだ。これまで2匹はおいしかったが、刺身となるとやはり勇気がいる。
刺身にすると身が灰色で独特な色合いをしていることに気が付く。勇気を出して食べてみると、弾力のある食感と脂の乗りを感じる良い刺身だった。もちろん臭みはない。食感や味を含めて、やはりメジナと似ているように感じる。
今回イスズミを食べて、メジナと遜色ないとは言わないが、釣り人が忌み嫌う魚として扱うのはもったいなさすぎる魚だと感じた。
■まとめ
イスズミを煮つけ、ムニエル、刺身で食してみたがどれも非常においしかった。もちろん臭みは全く感じなかった。釣りあげるとフンをして汚い様子を「ババタレ」と称し嫌うのはわかるが、食べられない魚として扱うのはもったいないと思う。特にイスズミはメジナと比べて釣れる数が多い。磯臭さが出ない季節に釣れた際には、ぜひ持ち帰って食べてみてほしい。
刺身で食べる際には、寄生虫を心配する必要がある。イスズミは、寄生虫のリスクは低いと言われているが、可能性がないわけではないので注意が必要だ。また、新鮮ではない魚を刺身として食すのは食中毒になる恐れがあるため、イスズミに限らず気を付けて欲しい。