気温が冷え込み、キャンプの醍醐味である「焚き火」のシーズンになってきたが、皆さんはナイフで薪割をしたことはあるだろうか?  この記事では調理や火起こし、薪割などいろいろな用途で使用できる万能ナイフの選び方について紹介する。

 調理にはナイフを使っているが、薪割は斧を使う方も少なくないと思う。しかし、薪割に適したナイフを選べば荷物がコンパクトになり、火おこしの道具としても使える。調理、ロープを切ったりする作業など。ナイフ1本あれば、他の道具の代用もでき、荷物削減になる。

 「ブッシュクラフト」という荷物をなるべく減らし、山の中にあるものも使って物を作りキャンプをするサバイバルのようなキャンプスタイルがある。ブッシュクラフトでは木を削って箸を作ったり、ポールの代わりになるものを作ったりするのだが、ナイフはその時の必須アイテムにもなる。

 その他にも木を削り着火剤を作ったり、ファイヤースターターというものがあれば火付けもできる。
今回は、そんな作業から調理までできる万能なナイフの選び方、使い方を紹介する。

■薪割に適したナイフの種類「フルタングシースナイフ」

フルタングシースナイフ「JOKER ノマド」(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 ナイフの種類はいくつかあるが、薪割に適しているのが「フルタング」。

持ち手まで刃の鋼材が伸びているため、薪割にも適している(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 持ち手まで刃の鉄板部分が伸びており、それを挟みこむようにハンドル材がついているのが特徴的。
ハンドル材で挟んで固定しているため、ナイフを叩いて薪を割る方法「バトニング」を行っても刃と持ち手のぐらつきが起きないため薪割に最適だ。

刃の厚みもあり、薪割でも安定して使用できる(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 刃の厚みが薄いと薪割の際、薪に噛まれてしまい動きにくくなるため、刃厚が4~6㎜くらいの物がベスト。

折り畳みナイフは細かい作業に適している(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 折り畳み式や、ハンドル部分に刃を指して固定しているタイプは、薪割などハードに使うとグラつきの原因になる。調理など細かい作業をする用のナイフとして使うとよい。