秋になると、本州の多くの河川が禁漁になる。竿を納めきれない渓流釣り愛好家たちは、海釣りに向かったり、管理釣り場へ足を運んだりするようになるのだが、なかには年末まで、もしくは一年中釣りができるありがたい釣り場もある。

 そのなかで、里川から渓谷へと変化に富んだ流れのなかで釣りができ、大型ニジマスがサイトフィッシングできることで人気の「芝川」キャッチ&リリース区間に初挑戦してみた。

■湧水に恵まれた清流・芝川、C&Rエリア内は禁漁時期なし!

富士山を望める芝川の流れ(このすぐ上流からキャッチ&リリース区間が始まる)

 静岡県富士宮市の郊外、富士山のすそ野の湧水を集めて流れる芝川。そのうち久保大橋上流〜西山堰堤までの区間、約1kmほどがキャッチ&リリース区間(以下、C&R)となっている。ここは禁漁時期がない。つまり一年中釣りをすることができるのだ。

芝川観光非出資漁業協同組合特別区:https://shibakawa-cr.net

 11月中旬、取材当日の朝の水温は12.4℃で散発的なライズも見られた。自然渓流そのままの雰囲気で釣りを楽しむのは久々で、おのずとテンションが上がる。

■合理的な入渓システム

田中屋(芝川西山簡易郵便局)で受付をする

 芝川観光非出資漁業協同組合特別区・C&R区間で釣りをするには、当然ながら遊漁券を購入する必要がある。受付をできるのは「田中屋(芝川西山簡易郵便局)」だけ。入漁料2,000円と、許可証となる腕章を借りるために預かり金1,000円(返却される)を支払う。

 早く釣りを始めたい釣り人にはわずらわしいようだが、親切に対応してもらえるので、初めての人にはかなりありがたい。慣れていても新しい情報を仕入れるチャンスでもある。

 また、1日の入渓者を把握できるので、万が一の川でのトラブルにも対応しやすいメリットもありそうだ。